第六十五話 謎の女の正体?こんなことってあるのか!?
謎の女の正体やいかに!
…まあ、ばれてるだろうなぁ…
「…どうすっかなぁ…」
ここはスタッド村の宿屋の一室。そこに、一人の少女がいた。
その少女は、さきほどフォルフに会っていた少女だった。
彼女は、備え付けのベッドに寝転びながら、悩んでいた。
「まさか、こんなことになるなんてな…」
少女は、ここまでの経緯を、ため息をつきながら思い出した。
意識が戻った。
え~と、なんで気絶してたんだっけ…
魔物の群れを全滅させて…うまそうな木の実食って…その直後に…
って!あの木の実毒入りかよ!?普通にうまかったし、見た目からして何の問題も無いと思ったのに!
…そういえば、さっきも木の実で痛い目にあったっけ…これが、のどもと過ぎれば熱さを忘れるか…よく言ったもんだな…
「…そういえば、なんか体に違和感が…あれ?声も高いぞ?」
自分の体を見てみると、服が少しダボついていて、胸に二つの膨らみがある…ってこれは!ま、まさか…
…やっぱりか!男にあるはずのアレがねえ!ってことはつまりこれは…
性転換か!性転換とは、TSとも呼ばれ、男の場合は女に、女の場合は男になる事、要するに、性別が変わる事を言う。もちろん女装とか男装とかではなく。
最近の小説にもこれを題材とした作品が結構あることで知られている。
…俺は誰に説明しているんだ?
まあ、なんでこんなことになったかは大体想像がつく。どっからどう考えてもあの木の実だろ!
くそ!どうすればいい!?こんなことならこの手の小説も読むんだった!
って、そうだ!あの木の実をもう一回食えば…!
「って、ねえのかよ!」
見事に無い。なんでや!…あ!荷物運ばないと!今はそれで気を紛らわせるか!
俺はリヤカーを運ぼうとする。が、
「重い!動かない!いや、動くけどほとんど進まない!」
く…!こんな時どうすれば…!…あ、困った時の能力頼みだ!
そう思って障壁を出そうとしたが、出ない。女になったからだろうか。
どうすればいい…どうすりゃいいんだよこれ!…あ、魔法があるじゃん。
身体強化の魔法のイメージは…まあ、漫画の流用でいいだろ。と言うわけで、自分に魔法を掛けた。
「おお!いける!むしろさっきよりも軽い!やったぜ!」
俺は感動を覚えつつも、リヤカーを引いていった。
「おお!ごくろうさん!お駄賃でもあげようかな。ありがとよ!っと!そうだ!これ送ってきた奴に、俺からも荷物を届けてくれない?
俺、忙しくてさ。」
事前に教えてもらっていた送り主に荷物を届けて任務完了だと思っていたら、また頼まれた。
その後、俺はまた魔法を使って届け、ようやく戻れるといったところでフォルフにあったのである。
お駄賃?届け先二人からそれなりには貰ったよ。
そう。フォルフと会ったのは、女になった俺、高壁守だったのである。
あいつら、特に俊太にばれると、嫌な事しか起きないことは良く分かったいるので、フォルフを騙していたのである。
…偽名、考えねえとなぁ…
まさかのTSネタ!
まあ、最初から考えていたと言えば考えてはいましたが。




