第六十三話 魔物は強敵?フォルフ一向、スタッド村到着!?
ノリと勢いの三話目!
「ハア、ハア、つ、疲れた~。」
俺はあの後、なんとかして魔物の群れを全滅させた。
悪魔共に向けて吹っ飛ばすのも良かったが、それでけが人が出てはしゃれにならない。最も、あいつらなら大丈夫だろうが。
「はあ~またこれを持ってかなきゃならんのか~。」
これを運んでくれるなら飯はタダで良い!なんて言葉をスルーしきれなかった。タダの威力は恐ろしい…!
まあ、勝手にこんな頼み事を受けたのは俺だ。それなのに俺はあいつらに押し付けようとしてたからこんなことに…
頭が冷えてきて、ようやく悪い気がしてきた。追いついたら、謝ろう。
「?なんだあの木の実は?」
自分の行いを反省していると、一つの木の実が目に入った。
形は桃、色や表面は林檎みたいな木の実だ。
「うまそうだな…これは神様が食えって言ってるに違いない!食うしかねえ!」
俺はその木の実をとって、かぶりついた。うまい!うますぎる!
ガツガツ!ムシャムシャ!ガツガツ!ムシャムシャ!
「ふう~食った食った~。」
うまかったな~今の木の実!一個しかなかった事が悔やまれる位には!また食えるといいな~
うまい木の実も食ったことだし、早く行きますか!
俺がリヤカーに近づこうとした瞬間だった。
「うっ…!なん…じゃ…こりゃ…」
俺は突然意識を失った。
『やっと着いたな。ここがスタッド村だ。』
「わ~い!やっと着いた~!」
キャビが無邪気に騒ぐ、そう、俺達はようやくスタッド村に着いたのだ。
「でも、結局、守は来なかったね。」
「まあ、すぐにでも来るでしょ。心配しなくても大丈夫よ。」
『アイツのことだしな。さて、俺達の仲間を紹介するから付いて来い。』
「うん!」
俺達はギーナの家に向かって行った。
「おお!フォルフ!早かったな!まだ二、三日しか経ってないぞ!」
俺達がギーナの家に着くと同時に、俊太が来た。
「あれ?フォルフ?そこの人たちは?」
光が訊いてきた。
「まあ、つのる話もあるだろうし、一旦家に上がってからにしましょう。」
ギーナの提案に反対する者はいなかったので、その案にのることになった。
『…ということがあった。で、守は以前来ない、と言うことだ。』
三日間の出来事を話す。もう空は赤みがかっている。
「…ねえ、守は本当に大丈夫なの?あなた達が来てから結構時間経ってるのに、まだ来ないなんて…」
光が心配そうに言う。
「奇遇だな。俺もそう思う。」
「僕も。」
「…私も…」
皆心配そうだ。黙っている奴らも、俺もだ。
「ねえ、うちの息子を探すの、手伝ってもらって良い?動機は不純だったけど、まだ来ないのは心配で…!」
守の母親が言った。
「もちろんだ!」
俊太の賛成の声を皮切りに、賛成意見で満場一致し、俺達は守を探しに行く事となった。




