第五十八話 港町到着?俺たちは一文無し!?
今回はなかなか書けませんでした…
お待たせして、申し訳ありません!
あの後、いくつか海の生き物の襲撃があったが、あの鮫のようにあっさり退治し、何も起きなかった。
難破?あってたまるか。
俺たちが着いたところは港町で、昼ごろに出かけたが、もうあたりはすっかり暗くなっていた。
「ふう~…何事も無く着いたな。」
「わしは帰るぞ。あまり長く村を空けていられないしのう。二週間後くらいにキャビを迎えに来るわい。」
「…わかった。」
キャビはなぜかお仕事モードだ。お仕事モードになる条件とは一体…
「では、達者でな。」
長は帰っていった。町に泊まって行かなくて大丈夫なのだろうか?
ふね は しゅっこう しました 。
「行くか。」
『ああ。』
「うん!」
俺たちはこの後、町外れに昨日のように障壁で小屋を造って寝ることにしている。
今から宿を探すより早いし、俺たちはこの世界の金を持っていないからだ。
「ここでいいか?」
方位磁石もどきの指す方向に向かって行くと、少し開けた場所に出た。
「いいんじゃない?」
『異論は無いぞ。』
「よし!じゃあ決定だな!」
確認が取れたので、俺は障壁小屋を造り、障壁布団を作った後、寝た。
…障壁小屋はちゃんと二つあるぞ?無論、男子用と女子用で。…なんかトイレみたいだな。
翌朝。俺たちは起きると、早速出発した。もちろん障壁寝具セットは消している。
「お腹空いた~…」
「大丈夫。俺もだ。」
『お前もか。俺もだ。』
昨日の昼飯と晩飯は船の中で食ったが、今日の朝飯は食ってない。食料?影も形も無いぞ、んなもん。
「もうそこの草でもいいか…」
『おい守。それは食っちゃ駄目なヤツだ。』
俺はそこにあった赤い草をとろうとしたが、フォルフに止められた。
「え~いいじゃん死ぬわけでもないし。」
『死ぬぞ!?』
「死ぬんかい!」
あ、危なかった。
「まあ、次の町に着いたらなにか食べようよ。」
「駄目だぞキャビ…俺たちには金が無い…」
「え?…それってかなりまずいんじゃ…!」
「現状を理解してくれて何よりだ。」
ああ…最悪だ…
「…ん?…!守!上から来るよ!気をつけて!」
キャビが遠い目をして上を見たと思ったら突然なんか言った。
『守!上だ!』
フォルフ、お前もか。キャビとフォルフがしきりに上にこだわる。上に何があるんだよ…
「…親方!空からおん…ほあ、ほわああああああああ!?」
ガン!
俺は見事に空から来た女の子(未確定)にぶつかった。頭ではなく、腹に。頭だったらやばかった…!
『ボーっとするな!』
なにこの上からネタ大放出…
俺は後ろに飛んで木に当たり、そのまま意識を手放した。
「…いててて…」
「あ、きがついた!?大丈夫!?」
目が覚めると、キャビが声をかけてきた。心配してくれるって、ありがたいよな…
空から降ってきた何かを確認すると、羽が背中から生え、頭にわっかが付いた、顔はそれなりに良いと思われる女の子だった。まだ意識は無いようだ。
…今のは決してネタを引きずったのではない。本当だ、信じてくれ…!(嘘)
『こいつはなんなんだ?この姿はまるで…』
「天使、か…」
この子を一言で表すと、”天使”、だな。
「…う…」
そんな時、空から降ってきた女の子が、意識を取り戻した。




