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第六話 俺は異世界人だ?帰れる可能性あり!?

「それは簡単なこと。私たちが他国の人と会っても言葉が通じるように翻訳魔法がかけられているからよ。」

 

 答えはあっさり出てきた。

 

「まさか異世界の人とも話せるなんて思ってもみなかったけどね。」

 

 翻訳魔法すげえな…って異世界の人?

 

「やっぱ俺って異世界人なのかな?」

 

「少なくとも私はそう思う。」

 

 やっぱりここは異世界なのか…

 これまで異世界に行く小説はいくらか読んできた。

 中には異世界で骨を埋める決意をした人もいた。しかし…

 

「俺は元の世界に帰りたい。」

 

 はっきりと、俺はそう言った。

 俺は帰りたい。魔法や能力があろうと。ここには一緒にバカなことをして楽しむ友達も、安らぎを与えてくれる家族もいない。

 そんな世界で生きていくことは、俺には出来ない。

 

「そう…」

 

 ギーナは続ける。

 

「私も手伝うわ。守が元の世界に戻れるように。その間、私の家に住んでも良いわ。」

 

「ありがとう。」

 

 俺は嬉しかった。会って間もないギーナが、俺の手助けをかってでてくれて。

 

「早速だが、なにか聞いたことは無いか?誰かが異世界から来て、帰って行ったっていう昔の文献とか、神話とか。

 今はやりのそうゆう物語でもなんでもいい!教えてくれ!」

 

 一方俺は主人公が結局帰らなかったものや、まだ途中しか出ていないものくらいしか読んだことは無い。

 もっと役に立て日本の物語!…まあ面白かったしいいか。

 

「う~んそうね…」

 

 ギーナは必死に思い出そうとしているようだ。俺ももう少し頑張ってみよう。

 

 

 

 

 

 一時間後。

 

「……なんも思い出せねえ…」

 

「……私も…」

 

 誰も思い出せなかった。

 

『やれやれ、仕方ないな…』

 

「変な声で驚かさないでよ守…」

 

「俺じゃねえぞギーナ…」

 

『俺だ、マルフだ。』

 

「「え!?」」

 

 マルフ?あの狼の?あいつしゃべれるの?というか完全に忘れてた…

 

「あ、魔法が使える魔物は絆が芽生えると大抵のヤツは魔法を使ったテレパシーで会話出来るんだった。」

 

「それを早く言え!?」

 

 ギーナはともかく俺にとっては青天せいてん霹靂へきれきだった。あいつしゃべるの!?

 

『話は聞かせてもらった。具体的には守の「なんでここに」の辺りからな。』

 

「全部じゃねーか!!」

 

 油断ならないマルフだ…

 

「てゆーか気づいてたならなんで今まで話にまざらなかったの?」

 

『話に割り込んだところで何も変わらなかっただろう。故に寝た振りをして話が終わる頃合を見計らっていただけだ。』

 

 まあそうだろうな。

 

『それで、さっきの議題に関してだが、少し心当たりがある。』

 

「なに!?本当か!?」

 

『ああ、そうだ。』

 

「やったぜ!!これで帰れる!むしろ帰る!」

 

『そう決まった訳じゃないが…」

 

 歓喜した俺の耳に、自信無さげなマルフの言葉は入らなかった。

ふう…今日の投稿は終わりかな…

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