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第五百話 強くなっていく疑い?自分が恐い!?

このあと、活動報告に五百話記念のアウトオブ本編を上げます。

興味があれば見てみてください。無ければスルーの方針でノープロブレムです。

「え、えぇ~…」


「弱くね?」


「……マジで?」


 あっさり気絶した瑠間に、言いたい放題の3人。

 強者だと思っていた者が、こうもあっさり倒れれば呆けてしまうのも無理はない。


「……瑠間、考えたわね。」


 そんな瑠間を見て、タカミは全てに納得したかのような表情で呟く。


「……」


「どうした?」


「いや、なにかがおかしいと思ってな…

 あのじいさんがそこまで言う強者が、こんなにもあっさりと倒れる訳があるか?」


 3人のうちの1人が疑いの種を持った。

 残りの2人は、一瞬脳内にクエッションマークを浮かべて訊いた。


「いやいや、お前も見てたろ。

 俺の拳が首に当たって………首?」


「なんだ?」


「いや、俺が狙ったのは首なんかじゃない。

 牽制のつもりで、軽く背中に一発のつもりだったが…」


 疑いの色が強くなっていく。


「背中じゃなくて首に当たった?どんなノーコンだよお前は…」


「俺はノーコンじゃねえ!

 なんか妙に手ごたえが少なかったし、そもそも向こうから…!?」


 1人が反論しているうちに、3人は見た。

 ゆっくりと立ち上がり始めた強者の姿を。

 ついさっき倒したはずの、その者を。


「瑠間の奴、なんて無茶な事を…

 普通わざと首に攻撃を受けるかよ?」


 立ち上がったその者の雰囲気は、先ほどとは違う。

 そのことに戸惑いつつも、その者に戦気があることを感じ取った3人は戦闘態勢に入る。伊達に戦闘狂をしているわけではないらしい。


「さて、待たせたな。

 お前らがずっと待ってた、戦闘といこうじゃないか。」


 彼の威圧感に若干怯みながら、同時に攻撃を仕掛ける3人。

 その攻撃を障壁でガードし、カウンターの一撃を一人ずつ加える。

 最初の1人はその攻撃を受けてしまったが、後の2人はなんとか避けることに成功。

 2人はすぐさま次の一撃の準備をしたが、その瞬間また1人彼の攻撃を受ける。


「…なんだ、やけにあっさり倒れるな。

 本気を出すってのは、こんなに退屈な事だったのか…?」


「…!」


 明白な挑発。

 それは分かっているはずだったが、事実故に何も言い返せない。

 そのことにいらだってしまった残りの1人は、彼に向かって一撃を放つ。

 その動きは直線的。彼は当然といわんばかりにあっさりいなし、カウンターを叩き込んだ。


「……終わった、か…」


 彼の攻撃を受けた3人は例外なく倒れており、その言葉を聞く前に意識を失っていた。







「……はぁ、キャラじゃないことをするってのは疲れるな。」


 黄金化して気性が荒くなっているせいか、3人とも動きが直線的だった。それに加えて挑発もして、更に直線的な動きになるようにした。

 だからパワーアップしているはずの3人をあっさり倒せたのだ。そう言う意味では瑠間は大手柄だった。

 いや、それだけじゃない。

 瑠間は後ろから3人が近付いてきている事を知っていた。気配察知があるため、そこまでは当たり前だ。

 だが、わざと少しかがんで首に攻撃を受けるってのは…いくら衝撃を殺して威力を調整していたとはいえ、無茶にも程がある。

 確かに、俺たちは基本的に気絶か眠ることでしか入れ替わる事は出来ない。だからと言ってな…


『まあ、おかげで無事だったわけですし、良いではありませんか。』


(とは言っても、そのせいで瑠間は気絶してる訳だしな。

 他に言い案が無かったのかとか言われると、返しようが無いから文句を言う筋合いは無いんだが…)


 …あれ以上の案があるなら、瑠間が実践してるか。

 と、うじうじ悩んでいても仕方が無いのでやや強引に解決させて次の問題に切り替える。


「今度は俺達だ!」


「そこの3人みたく、簡単に倒せると思うなよ!」


 3人を倒した後、また戦闘狂むらびとが湧いてきたのだ。

 これは本当に…さっきのタカミみたいに村人マウンテンを築き上げる事になりそうだな。


『そんなに流れ込む前に、皆さんがある程度倒しているのでは?』


 …そうである事を祈るか。


「オラ!ちょっと避けたくらいで、」


「調子に乗るな!」


「正々堂々、」


「戦え!」


「2対1の状況で言われても説得力が無い。

 あと、調子に乗るなって言うやつほど調子に乗ってる奴はいないぞ?俺の経験上。」


「「なんだと~!?」」


 確かに2人のコンビネーションは素晴らしい。

 1人の隙を、もう1人が埋めるように割って入ってくる。

 お互いに隙を消しあい、相手に隙を見せない一方的な攻撃を実現している。


「だが、甘いな。」


「ぐっ!?」


「なっぐっ!?」


 攻撃に攻撃をぶつけ、2人の攻撃を相殺させる。

 その後更に力を加えて2人を弾き飛ばす。黄金化を使われていないからこそ出来る芸当だ。


「2人とも、単純な力が決定的に不足している。

 そんなんじゃ、俺には勝てないぞ。」


 出来るだけ偉そうに、うざい感じで言い放つ。

 誇張は若干じゃ許されないほど入っているが、力の無さをコンビネーションで補っているのは攻撃を受けて分かった。

 この2人、攻撃の一発はそう強くない。

 決して弱いわけではないが、俺を相手にするには少し不足している。

 とはいえ、黄金化して気性が荒くなればコンビネーションどころではなくなるはず…

 更に動きが直線的になることで、攻撃を読みきってそのまま倒すこともできるだろう。

 …詰んでるな。完全に。


「なにを…!」


「お、落ち着け!あいつは強がってるだけだ!

 挑発に乗って黄金化なんてしたら…」


「奴は絶対に、俺が倒す!」


 ………自分の演技力が怖い。

 さっきの台詞は演技力補正もあってか、俺の予想以上に村人の神経を逆なでしたらしい。相方の言う事をまったく聞いていない。


「あー、先に言っとく。なんかゴメンな?」


「うっ…」


「ぐぅ…」


 1人をあっさり気絶させ、続いてもう1人にも一撃くらわせる。

 それだけであっさりと倒し、入れ替わってから5分も経たずに5人を迎撃した。

 ……俺、こんなに強かったっけ?と、自分でも疑念がわいてくるのであった。

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