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第四百九十九話 遊びを貫く?初めて聞いた!?

「待てー!」


 飛び掛ってきた3人をいなし、なんとか逃げている。

 私はあくまで鬼ごっこを貫く。失敗しても一発で済むし…


『鬼ごっこに意味を込め過ぎではありませんか?』


 …一発で済むは今思いついたからね。

 けど、このまま逃げたとしてもどれだけ逃げればいいのかは分からない。制限時間は明言されて無いし…

 もしかすると、逃げ切るのは難しいかもしれない。


『いっそのこと、戦ってしまえば良いのでは?』


 ……嫌だよ。

 もし昨日みたいになったらって思うと…


『あれはあの時のリベルさんのように強い負の気配が無ければ大丈夫です。

 なので、普通に戦う分には…』


 その理屈は分かってるつもりだけどさ。

 戦ってたらあの時の感覚とか気持ちとか、色々な事を思い出しちゃう気がするんだよ…


『なるほど、それで…』


 だから今も足を動かしてるんだ。


『その割には、魔法も使わず全力ではないようですが?』


 最初から飛ばしてたら、後で逃げられなくなるから…

 それに、向こうにはとっておきが…


「くっ、あと少しだっていうのに!」


「こうなったら…あれしかあるまい!」


「全員で行くぞ!」


 黄金化があるからね!

 今度こそ全力で逃げないと!!

 魔法も使い、超全力で足を動かす。


「なんだ!?突然吹っ飛んだぞ!?」


「いや、違う!アレは吹っ飛んだんじゃない、走っているんだ!!」


「なに…!バカな、黄金化しても追いつけないだと…!?」


 とは言っても、これもその場しのぎに過ぎない。

 こんなに全力を出したらすぐにばてる…だから、必死に走って隠れて、3人の視界から外れる。


『鬼ごっこからかくれんぼになりましたね。』


 鬼ごっこに隠れちゃ駄目なんてルールは無いから、セーフセーフ。


「待てー!」


「は、速すぎる…!」


 その後、あっという間に3人を撒いて物陰に隠れることに成功した。

 あっさりしすぎじゃないかな?


『あなた達が強くなりすぎたんですよ…

 もうタカミさんにタイマンで勝てるんじゃないですか?

 あ、もうチート2人を相手してましたね。』


 あれは2人とも全力じゃなかったし。







「あっはっは!どうしたの?この程度なの!?」


 逃げてる最中、ハリセンを片手にしかば…死んでないか。

 気絶した村人の山に立っていたタカミを見つけた。

 もしかしてアレ全部…?


「あ、瑠間。

 アンタは何人倒した?」


 タカミもこちらに気付いたようで、しか…村人の上から話し掛けてきた。


「私は1人も…」


「え?

 またまた~、そう言って10人くらいは…」


「いや、本当に…」


「…もしかして、ハブられてるとか?」


「そうじゃないんだけど…

 戦えないって言うか、戦いたくないって言うか…」


「は?どういうこと?」


『説明が面倒なので、それっぽいイメージを送りますね~。』


「あ、いつぞやの女神様。

 テレパシーだけじゃなくてそんなことも出来るんだ…あ、来た来た。」


 時間が無いこともあって非常に助かる。


「これなら仕方ないわね…

 全く…守は何やってんの!?」


『あ、それについてもついでに送っておきます。』


「便利ね。

 ああ、そういうことか…

 じゃあ、ギーナ辺りに頼んで」

『私がなんとかしなくては、この責任を他に果たす方法がなくなってしまいます!』


「テ、テレパシーで涙声にしなくても…

 分かったから、さっさと戻せば」

『神の力はそうポンポン使えるものじゃありませんよ!』


「…めんどくさいわね。今回は守に同情するわ…」


 スッパリと言っちゃった…


『うっ、うぅ~…わ、分かりましたよ!早く戻せばいいんでしょう!?

 今なんとかしますよ!だから急かさないで下さい!』


 こんな女神様初めて見た…いや、聞いたかな。

 どうやら、責任問題が絡むとこうなるらしい。さっきもだけど、女神様から妙な執念を感じる…


「え、ええ…こんなキャラだっけ、この人。」


「私もそう思う。」








『なんだか知らんが、もの凄く大丈夫な気がしてきた。』


 女神様のテレパシーからしばらくして、守が復活した。


(えっと…本当に大丈夫?)


『ああ。

 なんか知らんが、俺の心が突然道理に沿わないパワーアップを果たしたような気がした。

 でも、そのおかげでさっきまでの自責をぶっ飛ばす事ができたみたいだ。』


 色々あるらしいけど、なんとかなったらしい。


(ありがとう、女神様。)


 一応どうにかしてくれた事は確かなので、女神様にお礼を言っておく。


『いえ、元はと言えば私のせいですので。

 私は責任を取っただけで、礼を言われる事をした覚えはありません。』


『俺からするとコメントに困るな。

 本当にそうとも言えるし、責任を取って助けてくれたのはありがたいしな…』


(じゃあ、ノーコメントでいいんじゃない?)


『それもそうか。』


 守の台詞の直後。

 突然首筋に衝撃が走ったと思うと、次の瞬間私は意識を失っていた。

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