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第四百八十七話 緩めるスピードは無い?脱線して壮大に!?

 

「そこの君!待ってくれ!」


 急いで戻ろうとすると、町で声を掛けられる。

 さっきとは違って魔法も使って全力で走っていたので、止まるために数メートル要した。

 …というビジョンが頭に浮かんだので、止まらずに走り続ける。


「ま、待ってく…ゲホッ、ゲホッ…」


 待つものか。

 ここで止まるために結構な距離がいるし、今出しているスピードを緩めたくない。

 そして何より…俺に対して邪悪な気配を向けている。どうせナンパとかだろうし、わざわざ止まる必要も無い。


「おお、おっさんは守を追っかけたいのか?」


「ゲホッ、ゲホッ…」


 そしてこの俊太バカである。

 なんつータイミングで出てくるんだお前は…ってか、厄介事ナンパ連れてくんな。

 …いや、俊太はいつも厄介事を拾ってくる奴だったな…最近俊太が絡んで無くても厄介事がくるから忘れていたが。


「俊太!見つけたの!?」


「2人とも速すぎだ!追いつけない!」


 今の俺に追いつかせるために緩めるスピードは無い。何せ緊急事態だからな。


「追いつけないなら後で来てくれれば良い!場所はリセスが足止め食らってるところだ!」


「リセス…!?」


「リセスがどうしたんだ!?」


「何か情報がつかめたの!?」


「リセスは今、大丈夫なのか!?」


「…転移で連れてく?」


「わ、私はそれでお願い…もう走れない…」


 …ん?

 1人一言として…若干一言多かったような?

 気にしてる場合じゃないか。早くリセスに知らせないといけないんだからな。


「お前らが追いついたら話す!今は急がせろ!」


 そう言い残して、俺は町を出て荒野に出た。







「…なんで追いついたんだ?」


 足止めされているリセスの護衛をしている皆の下に着いたが、何故か俺以外全員集合していた。


「移図離の能力を忘れたの?」


 …ああ、そうか。

 通りで途中すれ違わなかったわけだ。俺も一緒に送ってくれれば良かったのに。

 いや、無理か。あんな速度で走ってたらな…


「っと、そうだった。

 リセス、大丈夫か?誰かに襲われたりとかはしてないか?」


「え?ええ…特になんともありませんでしたが…」


 なら良かった…


「さっき王城で聞いてきた話だけどな。

 今、現在進行形でリセスが狙われてるんだ。

 犯人は国家転覆を狙ってるとかいうマジの危険人物で、リセスを人質にして国王に指示を出すつもりらしい。」


 緊急の事なので、簡潔に分かりやすく説明する。


「え!?この国にそんな奴がいたの!?」


「いえ、そう言う人はどの国にもいるわ。

 政治っていうのは、綺麗事ばっかりじゃ済まされない…必ずどこかで何かを切り捨てたり、犠牲にしているものよ。

 例え王にとってその判断を下すのがどんなに苦しくても、民にはその苦しみが分からない事もある…だから、そう言うことを企む人も出てくる。その苦しみが分かっていても…」


 俺たちの住む地球にもそんな歴史はあっただろうし、日本も例外ではないはずだ。

 しかし、だからこそ今の日本が、世界があるのだろう。

 過去の積み重ねが今につながる。それは、人間だけでなく、世界も例外ではないのだ…


『…話を脱線させすぎです。』


 あ、しまった。なんか壮大な話になった。

 とにかく、どこにでも自分の国の政治に不満を持つ奴は要るってことだ。


『言ってみたかった感は?』


 否めない。


『…中二病は、精神を書き換えない限り私でも治せませんよ?』


 中二病じゃねーよ。

 ふと浮かんでちょっとかっこよかったからそう思ってみただけじゃねーか。口にも出してねーよ。

 あと、中二病ってこええ。神でも治せないとは…不治の病か?


『成長とともに治ります。

 もっともある一説によると、人は一生中二病らしいですが…』


 一説によると不治の病だった。こええ。


「…って訳だから、早速行くわよ!」


「え?

 あ、ヤバイ。全く聞いてなかった。漫才してた。」


 おい、一斉に呆れた目で見るな。なんでちょっと話聞いてなかっただけで20人以上の冷たい視線を一身に受けることになるんだ?


『話を聞くことは大事ですよ。

 それができないなら社会に通用しません。』


 お前と漫才してたからだろうが!

 …なんて微塵も思ってませんでしたよええ。ですから妙な映像送るの止めてください。なんで俺生まれたときから女なんですか。

 え、あ、ちょ、なんか小学生で告白されてるし。しかもいい雰囲気になってるし。マジで止めて。吐き気を催す。胃液が逆流する。消化器官の法則が乱れる。心が壊れる。精神のバランスが崩壊する。人格が瑠間だけになっちゃう。


『……はい、ここまでにしましょうか。

 とある平行世界の映像でしたが…感想は?』


 死ぬかと思った。おぞましい。

 今鏡を見たら俺は顔が真っ青だろう。血の気が引いて、精神崩壊の直前まで来ていた。

 足元を見ると、何故か大量の足跡があった。さっきふらついていたのかもしれない。

 …ん?アレよく見たら太郎だったような…まずい、またぶり返してきた。


「どうしたの守?いきなり千鳥足に…」


「いいいいいいいいいいや、ななななななななななななななゲホッ、オエェ…」


「ま、守の体調がヤバイ!?なんか吐きそう!?」


「ぎ、ギリ吐いてな…ウエェェェ…」


「なんで!?生焼けの豚肉を食べてもヘッチャラだった守が…」


「俺んなもんくってな…ゲホッ…」


 ついに倒れた。

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