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第四百二十六話 自分で考えて情けない?訳が分からない上下関係!?

一話目。

なんてこった…今まで話が思いつかなかった?

冗談じゃない、自分で書き進めたくせに、なんでこんな…

と言う気分の作者です。

何故思いつかなかったし…

「あれは…洞窟?」


 お姫様抱っこなんてされたくない俺は、痛みをこらえてひたすら歩いていった。だんだん痛みが引いてきたのでそう難しい事ではなかった。

 道中カメレオンの群れと戦ったが、なんとか撃退した。主にタカミの力で。

 その結果、レインの居場所に近い場所にくることが出来た。レインの気配は目の前の洞窟の中にある。

 頑張って歩いた甲斐があった…もう帰って休みたい。


「レインはこの洞窟の中だ。

 俺は足手まといになりそうだから待って」

「フレン、お姫様抱っ」

「何してるんだ?早くしないと置いてくぞ!」


 タカミが口を開いた頃には洞窟の入り口へと移動を始めていた。何を言うかなんてお見通しだ。


「…早いな。」


「守の扱い方がわかってきた気がする。」


 なんか俺の扱い方を把握された気分になった。

 だが、いつまでも続くと思うなよ。いざとなれば全身体能力を魔法を使ってでも逃亡を図ってくれる。


『…情けないね。』


 それは自分で考えてて思った。俺情けない。

 センチメンタルになりかけている気分をごまかし、誰よりも早く洞窟の中へと入っていった。







「真っ暗だね…」


「魔法があって本当に良かったと思う。」


 現代から来た夫婦が呟く。

 先頭を進む俺は、魔法で道を照らしている。

 途中いくらか分かれ道があったものの、レインの気配を辿っていけば迷う事は無かった。今もなお確実に近付いていっている。


「レインの気配まで、後どのくらいだ?」


「もうすぐだ。」


 俺たちは既にレインの気配の近くまで来ている。

 きっともうすぐ…


「ん?

 随分と開けた場所に出たな…」


 通路をずっと進んできた俺たちは、この洞窟において初めて開けた場所に来た。


「……なあ、あんまり見たくは無いんだが…

 このでかいやつって、やっぱり魔物だよな?」


 フレンがなにやら大きなものを指差して言う。

 この大きな塊のようなものからは気配がしない。魔物と決め付けるのはどうかと思うが…

 大きな塊のようなものに耳を近づけてみる。


「……ズゥゥゥゥ…」


 すると、大きないびきのような音が聞こえてきた。

 ……寝てるのか?

 寝ている塊を回り込んで見ようとすると、塊の後ろ側に格子のようなものがあることに気付く。


「……なんだこれは…」


 そこには、ぐったりと横たわっている人間が何人も居た。

 小さいとはいえ、気配があると言う事は生きているのだろう。

 そしてその中にはレインの姿もあった。

 他の人間よりは気配が大きいものの、連れ去られた時よりも衰弱している様子だ。


「…グゥ?」


 それを見た瞬間、後ろの大きな塊から音が立った。

 振り向くと、思いっきりこちらを見ていた。見せモンじゃねえよ、こっち見んな。

 顔は牛のようだが、胴体は象のようでそれよりもでかい。

 訳の分からない生き物だが…少なくとも普通の動物じゃない。魔物だろう。


「……一匹人間が檻から出てるな…」


 は?

 前足が巨大な人間の手とか…マジで訳が分からん。


「で、あっさり捕まると思ったか?」


「ムゥ…避けるとは生意気な。」


 いや、そりゃあ巨大な手が自分を握りつぶさんばかりに迫ってきたら誰でも避けるだろ。動けないわけじゃあるまいし。


「ついでに言うと、俺はあの檻に居た奴じゃない。外から来た。」


「ほう?

 わざわざ捕まりに来るとは…殊勝…だったか?な心がけだ。」


 なんかバカっぽいなこいつ。


「バカだって…?

 オイラはバカじゃないぞ!!」


「何!?何故分かった!?」


 バカの癖に…


「バカな癖にじゃないぞ!!」


「だから何故分かった!?」


 もしかしてあれか?

 最近各所の創作物で有名な心が読めるって奴ですか?


「カクショとかソウサクブツとかはともかく、それで間違ってない。

 どーだ、すごいだろ?」


 ……心読める奴とは会ってんだよな~…

 女神様とか…だからもう魔物に心を読まれたくらいで驚くものでも…


「ナニ!?それはぜひとも紹介してもらいたいな!

 心が読める者同士、語り合いたいものだからな!!」


 げっ、これも読まれてた。

 ってか、雲の上に居るみたいなやつらをどうやって紹介すんだよ…

 それに、あの女神様は語り始めたら愚痴ばっかりになりそうだな。神様とかその辺の奴らは大変そうだし。

 ということだから、話したら愚痴を延々聞く羽目になりかねないから止めた方がいいぞ?


「ムゥ…それは嫌だな。」


 あっさり引き下がった。

 誰かに愚痴でも聞かされてんのか?


「最近は部下のカメレオン共の愚痴ばっかり聞いててなぁ~…

 どうも話してるほうだけじゃなくて聞いてるオイラも気分が暗くなるからヤメロって毎回言うんだが…」


 止めてくれない、と。なかなかお前も大変みたいだな。

 って、牛と象の化け物の部下がカメレオン!?

 なんで哺乳類モドキに爬虫類モドキが従ってるんだ…

 …待った。

 カメレオンだと?それってまさか…

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