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第四百二十三話 結構救われてた?しっくりきてたのか!?

二話目。

なんとか間に合わせました。


追記 何故百と尺を間違えたし…

 

「本当にそんな奴が居るのか~?」


「居るからこんな笑い話に出来るんだろ。

 俺は即興でこんな話なんて作れねえよ。」


「私も急に話を合わせたりしないし。」


 和やかな雰囲気は続き、まだ俊太のことを訊いてくる人々。

 俺は内心俊太に感謝しながら話を続けていた。

 いつも事件の種を持ち込む困った奴だけど、思えばいくらかアイツに救われていた場面だって結構あったかもしれない。

 そう、今回のように。

 …俺は、レインみたいにちゃんとあいつらのところに帰れるんだよな?

 そんなことを考えながら、俺は話を更に続けた。






 その日から、村に滞在してレインの記憶を取り戻す手伝いをする事になった。

 村の中を歩き回った。

 レインの家に行き、色々調べた。

 レインを知る者と思い出話をさせた。

 他にも考えられる事は色々と試した。

 その結果、徐々に記憶が戻っていった。数日かけた甲斐があったというものだ。


「さて、もう少しで記憶が全部戻るんだよな?」


「そうですね。」


「ってか、その喋り方素だったんだな…

 てっきり、記憶喪失だからそんなに丁寧な喋り方だったのかと思ってたぞ…」


「どうりでしっくりくると思いましたよ。」


 しっくりきてたのか。

 記憶をいくら取り戻しても喋り方は変わらなかったし、それがこいつだとフレン達も言っていた。

 村に帰ってきたときは妙なよそよそしさがあったから様子がおかしいことに気付いたとか。てっきり喋り方が変わってたからかと思っていたが。


「んで、最後が…戦い方か。」


「誰かと戦いたくてしょうがないんですが、それが分からないと…」


 思い出云々は全部思い出したらしい。

 ただ、まだ戦いに関する記憶が戻っていないんだとか。戦闘狂の気があるようなので、それは不便だろう。

 …戦い方を思い出した瞬間に勝負を挑んでくるとか無いよな?


「戦えば思い出すんじゃない?どっかの誰かさんはそれで思い出してたし。」


「どっかの誰かさん、っていうのは本人が目の前に居るところで使うな。」


 まったく、その言い方だとまるで俺が戦闘狂みたいじゃないか。

 俺は戦いが嫌いな博愛主義者なんです…とまで言う気は無いが、誰彼構わず戦いを申し込むような性格ではない。

 瑠間に至っては論外。戦闘狂なんて称号は間違っても付けられません。


「じゃあ守、戦ってください!」


 ………えー。

 記憶が戻ったわけでもないのに挑まれちゃったよ。マジかよ。


「一応訊こう。

 戦闘なら特訓仲間の消と麻里が居るし、そうでなくてもタカミが居た。

 それなのに、なんで俺なんだ?」


「消は前の威圧が恐すぎて挑む気になれませんし、麻里を傷付けたらそれこそ消に消されると思ったので。

 後、タカミは論外です。この前見せてもらいましたよね?タカミの素の動き。」


 特訓はこの村に留まるようになってからも続けている。

 その中で、何故タカミは特訓しないんだという話になった。その時のことだろう。

 そう言われたタカミは、突然刀を取り出して数秒で近くに生えていた木を粉にした。切りまくった結果そうなったらしい。

 それも魔法による強化無しで。魔法ありだったら一瞬あれば充分だとか。

 それを見た3人は、二度とタカミに関する愚痴を言いませんでしたとさ。めでたしめでたし。


「まあ、アレを見て挑もうとは思わないわな。

 だが、それなら魔物でもオーケーだろ?」


「いざと言う時に手加減できて安全に戦えるのは守しか居ないんです。

 記憶を無くす前に死にたくありません!」


 なるほど。

 もし魔物は手加減なんてしないからな。手加減ってなんだぁ?みたいな。

 奴らも生きるのに必死なんだ。その中に安全なんて無いし、いくらなんでも手加減する愚かな魔物は居ないだろう。


「…わかった。稽古をつけるみたいな感覚で良いなら戦うぞ。」


「それで結構です。

 さすがに町中で戦うわけにはいかないので、町の外で戦いましょう。」


 俺、レイン、タカミ、消、麻里、フレンの5人で町を出て行く。

 俺たちが来た森の開けた場所に着くと、そこで戦うことになった。

 魔物の気配は…近くには無い。少し遠くにあるが、許容範囲だ。

 それに、もし襲ってきても消と麻里も戦える。だから大丈夫だろう。タカミもいるしな。


「じゃあ始めるぞ。

 お前が使う武器は何だ?」


「武器……使うのかすら分かりません。」


 素手かどうかすらわからないとは…どうしようか。


『近くに思いつく限り武器でも置けば?

 それを拾って戦ってもいいみたいな。』


 ナイスアイディア、それいただき。


「じゃあ、この場所の端に武器を置く。

 それを自由に使って戦ってくれ。俺はこれだ。」


 障壁の片手剣。やはりこれしかないだろう。

 しかし、今回はあくまで稽古。2本目は無しで行こう。

 ルソードと出会う前まではデュア一本で戦ってきたんだしな。


「武器を手にしたらかかってこい。俺はそれまで動かない。」


「武器を取るまでに来ても良いんですよ?」


「これは稽古だって言っただろ。早く取れ。」


 俺に言われ、レインは武器を取りに行く。

 既に武器は創っている。もちろん俺の剣もだ。

 まずは何の武器を使うかだな。何で来るかね…

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