表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
418/630

第四百二話 黒幕の目的?こんな形でばれた!?

一話目。

こんな時間になりましたが、二話投稿は諦めません。

「全ての黒幕…?」


「そうだ。

 名剣デュア、ルソード、指輪…それらを狙っていたのは全て俺だったと言うわけだ。」


 本当に“全て”か…

 恐らく、あの三人組も、ストーカーも、大男も…全部こいつらの差し金だったんだろう。


「なんでそんなことを?」


「この世界には、五つの“ジュエリィツール”という物があってな…

 それらは全て宝石のような美しさを持っているのが特徴だ。」


「ジュエリィツール…聞いたことが無いわね。」


 もちろん私も聞いたことが無い。


「そして、俺の組織ではそのジュエリィツールを探して手に入れるために活動してきた…

 何故か分かるか?」


「どうせ飾って鑑賞するとかでしょ?

 アンタは金持ちそうな服着てるし、金持ちなんてそんなもんよ。」


 とタカミが言う。

 確かにそう思わないわけでもないけど、完全に偏見だ。


「……ジュエリィツール…ツール?

 ツールは道具…なら、それらは何かに使う…」


 ギーナは何かをぶつぶつと唱えてる。

 難しく考えてるような、そうでもないような…


『…まさか、五つそろえると願いが叶うとかじゃないよな?』


(あ、起きてたの?)


 私も必死になって考えていると、いつの間にか起きていた守が言った。


『ああ。突然出てきた奴が全ての黒幕とか言ったあたりからな。

 瑠間が、ギーナは難しく考えすぎてるって言うから、簡単に考えてみた。』


(…確かにそうは言ったけど、それじゃ安易すぎじゃない?

 っていうか、それどこの七つの球…)


『よく考えてみろ。

 願いが叶うっていうのは、単純かつなによりも大きい動機だ。

 少なくとも、五つ集めれば何かが起こることは確かだ。

 でなきゃああまでして必死に集めたりはしないさ。』


(そうかもしれないけど…)


 確かに、単純とはいえ守が言う事はもっともだと思う。

 人が努力や苦労をするというのは、大体の理由で願いを叶えるためだ。

 筋肉が欲しい人は筋トレをするし、お金が欲しければ必死で働く。

 むしろ、願いが叶う以外で努力や苦労をする理由が思いつかない。あるかもしれないけど。


(でも、それならタカミが言った事も願いになるよね?)


『……それもそうだな。一本取られた。』


「いつまで経っても答えられそうに無いから、答えを言おう。

 ジュエリィツールを五つ集め、それらを持つと…

 魔法を越えるもの、“神技しんぎ”が使えるようになる。」


「神技?」


「聞いたことがあるわ…

 ある条件を満たし、なおかつその中でも一部の生き物しか使えない…

 魔法のような限界は無く、能力でしかありえない転移をする事も、死者を蘇生させる事さえも可能とさせるまさしく神のわざ…それが神技。

 一説によると、世界を創り出すことも可能とか…」


 ……チートどころの騒ぎじゃない。滅茶苦茶だ。

 そんな力が使えるようになるなんて…


「お前らはそのジュエリィツールによる神技の実験台になってもらう。

 冥土の土産だ。教えてやろう。

 その五つのジュエリィツールとは…名剣デュア、名剣ルソード、大剣スタード、クリスタライトレアモンド、パールリングの五つだ。」


 デュアとルソード以外は聞いたことが無い。

 でも、黒幕は“実験台になってもらう”と言った。ということは…


「そして、それら五つのジュエリィツールは既に俺の手の中にある。

 これを見ろ!」


 黒幕が叫んだ瞬間、ストーカーと大男が奥の扉から出てきた。

 2人は何かを持っていて、それを黒幕の前に置く。


「我々も。」


 私をつかんでいた2人も何かを持っていて、ストーカーと大男と同じように黒幕の前に置いた。


「これが五つのジュエリィツールだ!」


 黒幕の前に並んでいるものは、

 いつの日かスポーツバッグに入っていた、ピンク色の指輪。

 私が持っていたはずのレアモンドの結晶。

 人モドキが持っていたはずの赤い大剣。

 そして…折れたデュアとルソードの刀身だった。


「…あれは…デュアとルソードなの…?」


 変わり果てたデュアとルソードを見て、呆然とするギーナ達。

 私は、まだ皆にデュアとルソードの事を言っていなかった事を後悔した。

 まさか、こんな形でばれるとは…


『…すまん、俺がさっさと皆に言っておけば…』


(守は悪くないよ。)


 こうなる事は、守はもちろん私も分からなかった。

 誰が予想できようか。ここに全ての黒幕が居て、ジュエリィツールというものを集めていたなんて。

 そして、それにはデュアとルソードも入っていたことも…


「さあ!五つのジュエリィツールよ!

 俺に力を渡し、新たな神技の使い手に昇格させよ!!」


 黒幕は手を広げて上に向かって叫んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ