表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
380/630

第三百六十四話 村を脱出?人の枠を越えろ!?

二話目。

勉強ほっぽり出して執筆。なにやってんだか。

作者は勉強が嫌いだああああああ!!ホワアァァァァァ!!

…取り乱しました。すいません。おかげで集中できないのなんの…困ったものです。

 下手に外に出ることは出来ないと判断した私たちは、村の人達が寝静まった頃を見計らって村を出ることにした。

 宿の粋な計らいのおかげで、私たちは宿屋の部屋を借りて休み、夜の出発に備えることができた。

 そして夜中。


「ありがとうございました。」


「いえいえ、あれはお詫びなので。それでは。」


 宿屋の職員に見送られ、静まり返った村の中を出来るだけ音を立てずに歩く。


「静かにしろよ。もし音を立てて村の奴らに気付かれたら」

 バキッ


「…俊太。足元を見ろ。」


 太郎の忠告が終わる前に、俊太が足元の枝を思いっきり踏んでいた。


「すまん、わざとじゃないんだ。」


「ならいいが…もし見つかったら、昼間の地獄がまた蘇るぞ。」


「分かってるって!さすがに俺でもあんなのは二度と御免」

「声大きいぞ!!」

「お前だよ!」

「お前もだろ!」


「二人とも!静かに!!」


「「お前もかよ!!」」


 太郎、俊太、火太郎。

 三人の声が、村中にやたら大きく響き渡る。


「……大丈夫か?」


「そうみたいだね。」


 反響した声が消えると、村は音一つ無い空間に戻る。

 …よく今の声で誰も目覚めなかったね。


「ハァ…漫才は良いから、さっさと村を出ましょ。」


 ギーナの呆れながらの声は、小声だったためか村に響く事は無かった。






 森を歩いてしばらく。

 何度か魔物の集団に遭遇したけど、皆は難なく撃退していた。

 特にタカミが強い。ハリセンで殴って拳で止めを刺すという二連撃でほとんどの魔物を倒していた。


「今日はいつもより魔物が多い気がするな。」


 魔物の集団の最後の一体を倒した俊太が呟く。


「全くね。まあ、それでこそ暴れ甲斐があるというものだけど。」


 タカミは心なしか、普段より生き生きしているような気がする。

 よほど暴れ足りなかったのかもしれない。

 バイトをしているって聞いたけど、その鬱憤を魔物で晴らしてるのかな?魔物がかわいそうに思えなくも無い。

 その時だった。

 どこかから誰かが近付いてきていることに、私が気付いたのは。

 見たわけでも、物音を聞いたわけでもない。

 言うなれば…これは気配と言うものだろうか。でも、気配なんてオカルト…

 いや、確かに存在する。現に今、私はそれを感じ取った。

 そして、その気配は今私の後ろに…!


 ズン!!


 私がその場から横に飛びのいた直後、私が立っていた場所に棍棒のようなものが振り下ろされて地面に刺さる。

 …今、飛びのいた瞬間にいつもでは出せないスピードを出していた気がする。

 それも、普通の人が普通に出す事ができない、言わば人外のような速さで…

 考えながら、棍棒を持っている人を見る。

 そこに立っていたのは、黒い服の大男。夜なので辺りは暗く、見づらい。


「……避けられたか。」


 ボソリと呟かれた声には、聞き覚えがあった。

 でも、誰の声かは分からない。この声は記憶喪失以前に聞いた声?

 聞いてからそう遠くは無い…そうだ。記憶を無くす直前に聞いた声だ。

 ここ数日進展が無かった記憶捜し。それにようやく進展が訪れた。


「守!大丈夫!?」


「大丈夫。避けたから…さあ、今度はこっちの番。」


 私は後ろに飛び、デュアとルソードの顔をつかむ。


「頼むよ、二人とも。」


『守…まさか思い出したのか?』


 デュアの言葉を聞き流しつつ、二人が剣になったことを確認して大男に向かって走り出す。

 そのスピードはさっきと同じように、人の枠を越えたものだった。


「今度こそ仕留める…」


 と言って、大男は構える。

 私は大男…ではなく、棍棒目掛けて剣を振るった。


「何!?」


「やっぱり切れるね…!」


 その結果大男は虚を突かれ、棍棒は三分割された。

 なんとなく、棍棒を切ることができるというのは分かっていた。記憶が戻りかけているからだろうか。

 さて、武器が無い状態でどうやって戦うかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ