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第三百三十四話 誰が人外だ?あいこばっかり!?

一話目。

最近なんだかやる気が出ません。

日曜日に戻りた~…明日日曜日だった。

「駄目ね。」


 その手があったかとかなんとか思っていたら、光からNGがでた。


「なんでだよ?」


「じゃあ訊くけど、かくれんぼしてる時に見つかりそうになったらどうなる?」


「慌てるな。」


「でしょ?それと同じで、尾行してる人がもし守に近付かれたら慌てて何をしだすか分からないってこと。」


 なるほど。危うく俊太の妄言に踊らされて大惨事を引き起こすところだったぜ…


「でもよ、一般人がこの人外に掛かってきても歯が立たないんじゃねえか?」


「誰が人外だ誰が。俺の身体能力は一般人並みだっての。」


「「「「え?」」」」


「失礼な奴らだな。俺だって素手で魔物と戦っているわけでもない。デュアとルソードをフル活用して戦っているんだ。」


「そのデュアとルソードを振り回す時、魔法は使ってる?」


「使う訳が無いだろ。毎回毎回使ってたらまた魔力切れになるっての。」


「「「「はい、人外決定。」」」」


「なんでだよ!?その程度、多分オリンピックの選手にだって出来るぞ!!」


「逆に言えばオリンピックの選手じゃなきゃ出来ないって事だよね…」


「あのな、俺が言いたいのは俺の身体能力は人間の枠を出てないって事なんだ!だから人外ではない!!

 それに、単純な力だけなら多分お前らの方が上だぞ!!」


「「「え?」」」


「…マジで?」


 マジでって…こいつら自覚無かったのか。


「そりゃ、あの父さんの地獄みたいな特訓を何日もしたんだろ!?ならあのくらい出来て当然なくらいだ!俺は一日だけだったしな!!」


「あのな、俺達の特訓はお前ほど地獄じゃなかったぞ?そりゃ、優しかった訳でもないが…」


 へ?なんだって?


「へ?なんだって?みたいな顔をしてるからわざわざ説明してあげると、あの特訓は罰だからこそあんなに厳しかったんじゃないの?

 あの守の様子を見る限り、そんなに過酷な特訓を毎日してたら私達は本当に死んでたわ。」


 ………マジか?そしてなんで分かったし。

 っと、そうじゃない。


「でもな、そういう急な特訓っていうのは、毎日の積み重ねみたいな奴には負けるのが定石なんだよ。

 試しにデュアとルソードを持って振り回してみろよ。俺よりうまく使いこなせるかもしれないぞ?」


 もしそうなったら本気で泣くかも知れないがな。


「へえ、じゃあ試してみようよ。」


 その言葉を聞いた俺は、バイト組から外されていたデュアとルソードを剣の状態で持ってくる。

 四人の意見は一致していたようで、俺が戻ってくるとまずは誰が持つかをジャンケンで決めようとしていた四人の姿が見えた。

 …あいこばっかりだな。見ていてまどろっこしい。二人組を作ってジャンケンすればいいのに。






 結果。無理でした。

 デュアとルソードを両方持つ事は皆出来た。だが自由自在に振り回すことまではできなかったのだ。


「やっぱり、守は人外なんじゃない?」


「そんな訳あるか。この程度、父さんならいともたやすくやってのける。」


「いくら認めたくないからって、守の父さんを持ち出すのはどうなの?あの人は完全に人外じゃない…」


「それは俺も認める。父さんは人外だ。」


「あの親あってこの子あり…親が人外なら、その子供も人外なんだね。」


「だからと言って俺を人外扱いするのはおかしい。」


「…気配が察知できる時点でもう…」


「その程度武術の達人にもできるだろ。それに、お前らにもできるだろ?」


「「「え?」」」


「…マジで?」


 マジでって…こいつら自覚ないのか?

 あれ?なんかさっきもこんなやり取りがあったような…

 …無限ループって恐くね?

 この後、四人の気配察知はなんとなく分かる程度と言うことが判明した。

 そして俺はまた人外扱いされることとなった。

 その頃にはバイト組も帰ってきて、バイト組も気配察知が俺くらいのレベルで出来るのがギーナ、キャビくらいだと判明。やっぱり俺は人外扱いされるのであった。

 ……俺は人外じゃない!!

一応補足守レベルで気配察知が出来るのが作中の二人であるということであって、ただ気配察知をするだけならほとんどの居候組も出来ます…悪意があるだの警戒されてるだのは分かりませんが。


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