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第二百九十九話 棒読みで言うな?気付かなかった!?

一話目。

次で三百話ですね。

なお、三百話記念は…あまり深く考えてませんでした!申し訳ありません!

一応、番外編を書こうと思っているのですが…果たして書く時間があるのやら。

 あの後、ルソードは来てしまった女性陣に囲まれた。

 それからしばらくしてルソードが、


『頼むから飯を食わせてくれよぉー!!』


 と半泣きで叫んだら開放された。夕食ではルソードのことを皆に説明することになったが、それ以外は特に何も無かった。

 その翌日。俺はいつもの通り学校の準備をして、登校中だ。

 …隣に居候組が居るが。

 おかげで俺はいつもより多くの視線を浴びている。全く心地良い物ではない。


「よう守…こいつらは?」


「今日も学校見学らしい…」


「ハァ…」


「揃いも揃ってそんな露骨に嫌な顔しなくてもいいじゃない。」


「昨日の事があってそれが出来る人が居るなら見てみたいよ…」


「俺も今回ばかりは火太郎に同感だ。」


「…もう止めてー私達のライフはゼロよー。」


 棒読みで言われてもな~…


「しかも、何か知らない奴も居るし。」


『俺のことかぁー?俺の名はルソードだ。よろしくなぁー。』


「何なのコイツ…」


「それは俺が休んだ日に関係あるんだが…」


 俺が説明し終える頃には、既に学校に到着していた。







「おはよ~…って、友原は?」


 校門で居候組と別れ、教室に入って割とすぐに友原がまだ登校していない事に気付いた。


「ん?そう言えば居ないな。」


「え?昨日もいなかったじゃない。しかも丸一日休んだし。」


 マジで?学校見学する居候組のせいで全く気付かなかった。

 昨日はずっとそのことで頭がいっぱいだったからな…今日は昨日より余裕があるから気付いたのか?

 友原の登校は早く、いつも俺たちが来る頃には既に来ているのだが…それに加えて昨日は休んだ。


「それは心配だな…誰かあいつの家を知らないか?見舞いに行きたいんだが。」


「それなら俺が知ってるぜ?夏休み前に訪問ドッキリ…じゃなくて、遊びに行った事があるからな。」


 ドッキリって言ったよなこのトラブルメイカーは。

 と、そんな事はさておき、知っているのなら好都合だ。なら、放課後に俊太に案内してもらうか。

 と考えつつ、俺は席について荷物を引き出しの中に入れる。

 その途中で入れた覚えの無い、紙のような感触があった。なんだと思って引き出しから出してみると…


「…………」


「ん?どうしたの?突然固まって…って、それ…」


「おいおい、お前は男にもどうっ!?」


「…危なかった。」


「ナイス移図離。で、その紙は完全にアレだよね?」


「いや、そうとは限らないぞ?中身を見ない分にはな。」


 引き出しに入っていたのは、外見はラブレターにしか見えない封筒だった。

 四人の会話を聞きつつ封筒を開ける。

 閉じてあるのがハート型のシールとかは気にしちゃいけない。

 その手紙に書いてあったのは、”今すぐに図書館のこの図の場所に来い。”と、図書館のものと思われ、ある一点に”ココ!”と矢印で示された図が書いてあった。

 これで終わり…じゃないな。図の下に何か書いてある。

 書いてあったのはたった一言。”ただし絶対に一人で来ること”か…

 …ん?その下にも何か……!!

 っと、あの四人は…


「なんて書いてあった?」


 キラキラと目を輝かせて俺を見ていた。


「………ただの間違いだったよ。宛先人が違う。俺はその宛先人にこれを届けてくる。」


 とごまかし、俺は教室を後にする。四人はがっかりしていて、ついてきていない。

 しかし、この手紙の主が何を意図してこの手紙を置いたのかも分からないのに、何故送り主の名前も無い手紙の指示に従うのか?と、この事情と俺のことを知っている奴は思うだろう。何かの罠かもしれないのに。

 それは一人で来ることの下に書いてあったことが関係している。それが罠だと思ってしまう原因でもあるのだが…

 とにかく、朝休みも有限だ。急がないと。

 そう考えながら、俺は図書館へと急いだ。

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