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第二百七十一話 日常…だと思ったら少し違う?ほったらかしの友達!?

一話目。

皆さんは今日のなろうラジオは見ましたか?

私は見ました。そして執筆が遅れました。

…ごめんなさい、日中友達と遊んでたから遅れたんです。マジですいません。

 

「ただいま~…」


 怪我はしてるし、体力も意識もほぼ無いような状態だが、俺は何とか帰ることができた。


「おかえり…って、どうしたんだいその顔は!?」


 母さんが俺を見るなり驚く。まあ、どっかの誰かさんに顔を殴られたからな。あざか何かでも出来てるのかもしれない。


「というか、あの状態で出掛けたのかい?なんでそんな無茶を…」


「……ああ…ちょっと太郎に謝りにな…」


 もうそろそろ意識を保つのも立つのも限界が近づいて来た。喋るのも辛いが、無視するわけにも行くまい。


「俺…もう限界だから寝る…おやす」

「守!!」


「ギー…ナ…?」


「なんでそんな状態で出掛けたの!?このバカ!!」


「グハッ…」


 ギーナが玄関から来たと思ったらいきなり殴られた。何を言ってるかわからねーと思う…が…

 い、今ので意識が…


「それで皆が捜し回って…守?守!?」


 俺の体力、意識は限界に達したようで、ギーナのパンチで倒れて意識を失った。

 気絶というより就寝の方が近かった気がする。と、後の俺は言う。







 目が覚めた俺は辺りを見回し、ここが自分の部屋である事を知る。

 起きたら寝た場所と違うところにいる、と言うのにはもう慣れた。ここ最近、そんな事が多いからな。

 さて、こんな時にする事は、まず時間の確認だな。あれからどれくらい寝たか…

 部屋にあるデジタル時計を見て確認すると、翌日の朝七時らしい。何時間寝たのかは分からないが、すっかり魔力切れの症状は無くなっている。

 ふと、頬の冷たい感触に気付いた。そこに手を当ててみるとフェルトに近いような感触が。恐らくシップだろう。誰かが付けてくれたらしい。


「とりあえず起きるか。」


 この時間、この体調なら普通に登校できる。

 そう判断した俺は、既に朝食が始まっているであろう台所に急いだ。

 その朝食の席では、皆から気遣いの言葉を掛けられ、ギーナから殴った事に対する謝罪をされ、暖かい気分になれた。

 俺からも心配を掛けた事に対する謝罪をし、皆各々の会話へと移った。

 なんでもないって、なんか良いな。

 俺はその光景を見てそんな感想を抱いた。ここ最近は非日常に身を投じているからだろうか?

 …いや、普通の日常は俊太と友達になった辺りから崩壊してたな。しかも台所に十数人なんている時点で日常的とも言いづらいな。更に俺女になってるし。

 ……あれ?全く普通じゃないぞ?どうしてこうなった。







「おっす、守!もう大丈夫なのか?」


「ああ、魔力切れの症状も、昨日の疲れも吹っ飛んだよ。」


 外に出ると、俊太達四人がいる。太郎はやはり居ない。学校が違うからな。


「で、昨日のこと、聞かせてもらうわよ。」


「…言い逃れはさせない。」


「手厳しいこって。まあ、隠す必要も無いし、全部話すさ。あの後はな…」


 ここからもいつも通りに会話が始まる。話す内容は全く普通じゃないが、それでも傍から見れば普通の光景だ。

 特にストーカーの気配も無く、俺たちは学校に着く。

 …普通って良いな。なんて思いながら過ぎていく朝だった。ところどころ非日常が混ざってはいたが。

 だが、それは昼まで続く事は無かった。と言う事を今の俺は知るよしも無く、平和な時間を満喫していた。








「あの、今から図書館に来てくれませんか?」


 平和な時間が崩壊したのはこの言葉がきっかけだった。

 その台詞を言う相手はと言うと、頬が若干赤くなっており、やたらもじもじとしていた。

 まるで告白するために誘っているようだ。相手は男。だから返事は断るの一択なのだが…それを言っている奴が問題なのだ。

 そんな事を言ったのは友原友一。俺の友達の一人だ。

 もし告白だった場合、断りたいのは山々なのだが…友達を悲しませる、または傷つけるというのはオーケーの返事を出すのと同じくらい嫌だ。

 ……だが、もしそんな生半可な気持ちで付き合い、俺が守であることがばれたら更に傷つくだろう。

 それに、高壁ルーマは近いうちに居なくなる。なぜなら俺はそのうち例の本を読み上げ、男に戻るからだ。一分に一秒でも早く戻りたいし。

 …今日は覚悟を決めて三冊一気に読むか。最近は少し耐性が付いてきたからそこまで無謀な挑戦ではないはずだ。


「えっと…どうしたんですか?」


 あ、友原ほったらかしだった。


「す、すいません。少々考え事をしていました。とにかく、図書館ですよね?時間も限られてますし、早く行きましょう。」


 俺と友原は図書館に向けて歩き出す。

 教室から出るときにちらっと見えた、あの四人の表情が俺の心を少しささくれさせたが、そんな事はスルーして図書館に向かった。

 …ここまで考えてアレだが、俺は微弱な告白ではない可能性を信じた。

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