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第二百五十二話 気配察知を会得した?覚悟は…出来てない!?

一話目。

あれ?書きすぎたからもう次の話に移そうと思ったら二話分書きあがった…

 つけられている…

 俺は四人と別れ、一人で帰っているのだが、俺から離れない誰かの気配がした。

 いつの間にか気配が感じ取れるようになっているが、何故それが出来るようになったのかは覚えていない。

 きっと何度も命がけの戦いをしてきたからだろう。もしくは、あまり考えたくは無いが父さんの特訓にそんなメニューがあったのだろう。

 さて、どうするかね。気のせいって可能性もあるが、楽観視は危険だ。

 少なくともこのまま放置して家に帰るわけには行かない。人の後を付けてくるような奴だ。家を特定されたら何をしてくるか分かったもんじゃない。

 とはいえ、普通に向かって行っても逃げられ、これからも同じことが繰り返されると言うのは面倒だ。

 いっそのこと学校に戻ろうか、と一瞬考えたが、止めた。説教食らってる俊太達に怨まれていると言うのもあるが、学校を特定されるかも知れないからな。

 ……向こうから来るのを待つか。そしてそこをとっちめる。

 俺は疲れたフリをし、すぐそこにあった公園のベンチに座る。

 更にケータイをいじっているフリをして、隙だらけのように見せる。当然、その間気配に注意する。さて、どう来るかな…


 五分後


 …来ないな。まだ警戒しているのか?まだ気配はあるし。


 十分後


 ……なんか退屈だな。携帯小説でも読むか。


 十五分後


 ………おっ!この小説面白い!!


 三十分後


 …………なにっ!?ここでその展開だと!?


 一時間後


 ……………面白かったぁ~…もう読み終わっちまったぜ…だが!読み終わった時の寂しさは新しい小説で補えば良い!!さ~て、次の小説はっと。


 二時間後


 ………………


 プルルルルルル!ヴ~


 うお!?電話かかってきた!?

 …母さんからか。


 ピッ


「もしも」

『遅い!!遅いよ!!!』


「…か、母さん、電話で大声出さないでくれ…」


『それより今何時だと思ってんの!!俊太達が来てるってのに、一時間も待たせてるんだよ!!どこほっつき歩いてたんだい!?』


「え、え~っと、ちょっと公園に…」


『いいから早く!早く帰ってこないと、父さんが』

「分かった!すぐに帰る!!」


 会話を終えると電話を切り、時間を確認する。

 げっ!もう二時間も経ってたのか!?早く帰って例の本読まないと!!

 俺はこっそり魔法を使い、超高速で走っていった。

 二時間も公園に居た理由と、俊太達に怨まれてる事を忘れて…


「……Zzz…」


 公園の近くから、誰かのいびきが聞こえた気がした。







「ただいまあっ!?」


 帰ってすぐに足が何かに引っかかり、ビターン!という効果音が付きそうなこけ方をした。頭打った…


「おかえり、守。さあ、リンチの時間ね…」


 頭を起こす前に上から恐ろしい声が聞こえてきた。一瞬誰だか分からなかったが、今のは光だ。


「俺達を見捨てた上に待たせやがって!」


「今回の事は許さないよ!」


「…覚悟は出来てる…?」


 頭を起こすと恐ろしい形相をした四人の顔が見えた。移図離の表情はあまり変わっていないように見えるが、雰囲気が普段とは全く違う。


「あ…あああ…」


 親友達の恐ろしさに、言葉も出ない。口がうまく動かない。


「「「「さあ、来い。」」」」


「嫌だあああああああああああああああああああああ!!!!」


 両手両足を四人につかまれ、身動きが取れなくなった俺は必死に叫ぶ。が、その叫びは虚しく響くだけに終わった。

 ちらりと見えた母さんの冷ややかな表情は幻覚だったのだろうか。

次の話は六時に予約投稿します。


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