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第二百四十九話 完璧超人の登場?繰り返される質問地獄!?

三話目。

おお…浮かぶ…浮かぶぞ…小説のアイディアが浮かぶぞーーーー!!

…ついに頭の奥底まで現実逃避を始めたか…

 

「やった!美人の転校生来た!これでかつる!」


「すげえや!ここまでテンプレに忠実な出来事が起こるなんてな!!」


「クラスに美人が増えた!やったね!」


「おいやめろ!と言いたいところだがやったぜ!!」


 クラスの面々(主に野郎共)が騒ぎ立てる。他の教室の先生が怒鳴り込みに来ても来ても知らんぞ。

 あ、その先生は皆ぐったりしてるんだった。なら良いか。


「…あ~、うるさい…まあ、とにかくそこの空いてる席に座りなさい。」


 先生が机に突っ伏してぐったりしながら言う。本当に大丈夫なのか?

 教室を見渡し、空いている席を探す。空いている席と言うのは、俺が夏休み前に座っていた席だった。


「先生、そこの席にいた高壁君はどうしたんですか~?」


 クラスの女子が先生に尋ねる。


「あ~…夏風邪らしいぞ~」


 先生がどう考えてもテキトーにしか見えない様子で答える。

 このまま騒ぎは続くのかと思われたが、その騒ぎは一瞬にして静まった。


 ガラガラガラバン!


「うるさいですよ!!」


 突如教室に入ってきた一人の女子生徒によって。

 その女子生徒は、きっちりとした制服の着こなしから相当まじめな印象を受ける。あと、眼鏡もその一因を担っている。


「何で生徒会長がここに!?」


 クラスの誰かが言った。そう、この女子生徒はこの学校の生徒会長だ。何回か朝礼や学校行事で見たことがある。

 この生徒会長は敏腕で、一年生にして生徒会長の座を取ってしまう程の猛者だ。先輩にそんなにまじめな人が居なかったというのもあるが。

 聞いた話によると、そのまじめさは凄まじく、時には先輩ですらタジタジになってしまうとか。まあ、まじめな奴が居ないって言う話だしな。

 また、武術にも長けていて、注意を受けて逆上した先輩を拳一発でケーオーした、なんて噂もある。当然、成績は学年トップ。

 おまけに美人と来たものだ。なんと言う完璧超人なのだろうか。


「このクラスからの叫び声は私達の教室にも聞こえてきました!もっと静かにしなさい!!」


 この教室から生徒会長のクラスの教室までは結構離れてるはずなんだがな。それでなおうるさいときたか…確かに耳がどうにかなりそうだったが。


「そもそも何があったんですか!?何があの騒音を発生させるに至ったんですか!?」


 騒音…うまい事言うな。ぴったりあう表現だ。


「…ん?そう言えば貴女、なんで席に座ってないんですか?そして何で髪を染めてるんですか!?」


 げっ、目を付けられた。


「はい、私は転校生で、自己紹介の途中だったからです。あと、髪は生まれつきです。」


 めんどくさそうだと言う考えをおくびにも出さずに答える。演技力が身についていて良かった…


「そーそー、そこの生徒は高壁ルーマと言ってなー、今日転校して来たんだー。」


「先生!何そんなにやる気が無さそうにしているんですか!!仕事ですししゃきっとしてください!!」


「分かった分かった…」


 生徒会長の言葉によって、先生が嫌々起きた。


「うちのクラスもだったけど、何で今日の先生方はこんなに疲れてるみたいな顔をしてるんだか…」


 本当になんでだろうな?俺も理由を聞きたい。


「そろそろ席に着いてもも良いでしょうか?さっきからずっと立ちっぱなしで…」


「ええ。いいですよ…あ!もうこんな時間!そろそろ始業式が始まります、早く来てくださいね!!」


 そう言うと、生徒会長は教室を後にした。


「と言うわけで、さっさと移動しろよー。ホームルームはもう終わりだー。」


 相変わらず疲れきっている先生の掛け声で、皆は移動して行った。







「では解散だー。また来週ー。」


 やっぱり疲れきっている先生の掛け声で、放課後が始まる。

 いつもならここで帰る所なのだが…


「ねえねえ!前はどんな学校だったの!?」


「ご趣味はなんですか!?」


「どうやったらそんなにサラサラな髪になるの!?」


「ひょっとしてハーフ!?どこの国!?」


「高壁って言ってたけど、高壁守との関係は!?」


「一目惚れしました!俺と付き合ってください!!」


 男女問わずにクラスの奴らが群がってきた。


「えっと…質問は一つ一つお願いします…」


 ここ一ヶ月ほど、質問や解説がする場面が多い気がする。

 俺は次々と来る質問に答えながら、そんなことを考えていた。

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