第二十五話 友達からの凶報?異世界組の扱い!?
遅れた…だと…ごめんなさい…
ピピピッ ピピピッ
朝か…目覚まし時計のアラームは久しぶりだな…
昨日のことなんて思い出したくも無い。フラルの質問に次ぐ質問は終わりを見せないように見えたが、母さんが二時になってようやくフラルを止めてくれた…もしかして今日も…
そう思うとゾクリと来る。あの地獄はまだ始まったばかりなのか…
いや、このことは考えないでおこう。そもそもなんで昨日のことは思い出したくなかったのに思い出してしまったんだ?
ドタドタドタ…
ん?何か嫌な予感が…
バン!
「ねえ!今の音は何!?」
どうやらもう地獄は始まってしまうらしい。
プルルルルル…ヴ~
フラルに目覚まし時計の解説をしていると、俺のケータイが鳴った。ちなみにスマホだ。
「ちょっと待ってくれ。電話が来た。解説は電話も含めて後だ。後、俺がしゃべってる間、絶対にしゃべるな。」
俺はケータイの通話ボタンをタップする。
『もしも…』
「わーーーーーーーーーーー!!!」
「おい!!」
電話相手がしゃべると同時にフラルが叫ぶ。
「なにやってんだ!しゃべるなって言っただろ!」
「しゃべるなって言われたら叫びたくなるじゃない。」
「なんねえよ!」
『…今のは誰なんだ?耳が…』
「スマン!ちょっと遠い親戚が…」
「はあ?何が親戚よ。ム!?」
「いいから黙れ!…で、なんだ?」
『ああ。今から守の家に遊びに行こうと思って。昨日守の母さんから、守が帰ってきたって連絡が来てね。他の皆も来るってさ。』
「え?何人来るんだ?」
『僕も含めて四人だけど…』
「皆かよ!」
『皆って言ったじゃん。ってうわ!?』
「おい、どう…」
『よう!守!』
「え?その声は俊太!?」
『おいおい一週間会ってなかったからって友達の声忘れんなよ~、こっちだって心配したんだぞ?ん?光がかわるってよ。』
『守!どこ行ってたの!音信不通だったから心配したじゃない!家に着いたらたっぷり聞かせてもらうわよ!移図離!かわるわ!』
『…以下同文…すぐに行く…』
ブチッ…ツー…ツー…ツー…
……どうしよ…
「ん~~~~~!んん~~~!!」
「あ、わりい、忘れてた。」
「なんでこんなことするの!?」
「しゃべるなって言ったのに叫んだからだ。反省してろ。」
「む~~~!!」
さて、とりあえず会議だな。
「え~、今回集まってもらったのは、俺の友達が殴りこみに来ることに関してどうするか、会議するためです。」
今、この家に居る全員を居間に集めてテーブルを囲み、会議している。内容は今言ったとおりだ。
「で、そのことで一つ提案がありま…」
「いいから早くして!」
今のは必要だろう。丁寧語はともかく。
「まず周囲には、俺がこの一週間、外国の親戚の家に急遽行くことになり、滞在していたことにしておく。
さらに、異世界から来た、ギーナとフラルは外国に居た、遠い親戚ということにしておく。フォルフは…拾ってきたちょっとワイルドな犬ってことで良いか?」
「ええ。」
「…」
『…まあ、良いだろう。』
フラルは返してくれなかったが、まあいいだろう。
「もうそれで良いんじゃない?」
「それで行こう。」
あれ?あっさり終わっちゃったぞ?まあ早いほうが良いからいいや。
「まあ、可能な限り異世界組はここにいる人以外に見つからないように。もし見つかっても、さっきの設定で貫いてくれ。ではかい…」
ピンポーン
「はやっ!?では解散!」
俺は玄関に向かった。
今日中に四話は無理か…




