第二百二十八話 俺はとんでもない事を…したのか?これが俺なのか!?
一話目。
さて、前回はああ言ったものの、実際にこの作品を楽しみにしてる人って居るのだろうか…
もし居なくても書くでしょうが、やはり寂しいものです。
…文才無いのに偉そうな事を言ってる場合じゃないかorz
『ええ。読んでますよ。更に言葉を発する事を禁じました。偽る事はできませんよ?』
ああ…そう言えばさっきから声が出てないな。それより、俺がしたことって何だ?
『……あの宝玉には、ある男が触れてから蓄えてきた魔力、数百年分がありました。
どの世界にもあれと同じ宝玉があり、私のような神などの存在が魔力をひたすら溜めているんです。
それを人が触るとどうなるか。溜められた魔力は逃げ、周囲へと放たれます。
放たれた膨大な魔力は動物へ、人へと吸収され、魔物を生み出す。そして魔物は動物や人へと襲い掛かる…
つまり簡単に言うと、貴方は大量の魔物を生み出してしまったというわけです。』
なんてこった…じゃあ、俺はなんて事を…
『…というのが普通の世界。ですが、この世界では魔力はこの山にしか届かず、しかも山に動物が入れないようになっており、魔物は生まれません。』
……あれ?
『ですが、あの宝玉にあったのは非常用の魔力。なんらかのきっかけでこの世界から魔力が無くなった時のための蓄えで、ぶっちゃけ不要か必要かと言われれば不要です。そんな事象、数億年前に一回あっただけでしたからね。』
………はい?
『とはいえ、全く無いとは言い切れなかったため、仕方なく念のために溜めてるんですよ。』
…………え?
『でも、こつこつ続けた事を台無しにされるのは例え神様でも悔しいです。なので、前の人にはひどい目に遭って貰いました。』
……………???
『…既に思考停止状態になってるようですね。確かに、いきなり聞けば訳が分からないであろう事だらけでしたが。
まあ、今のうちに言っときます。この恨みは高くつきますよ?』
その声が終わると同時に、俺の目の前が真っ暗になった。
『あ、一つ言い忘れてました。読書っていいですよね。”異世界ドタバタ騒動記”なんておすすめですよ?』
真っ白が真っ暗になっただけかい!気絶による暗転だと思ってたぞ!!しかも言い忘れてた内容がどうでも良すぎるだろ!!!
『言われるまでも無く…あ、喋ってませんね。思うまでも無くすぐに気絶しますよ。安心してください。』
出来ねーよ!
『あと、どうでも良いことではなく、貴方にとってはとても重要な事ですよ?』
なに?どういうことだ?と思った直後に、俺は意識を手放した。
「大丈夫!?」
誰かの声で俺は目が覚める。
目を開けてみると、光の顔がドアップで映った。
「ああ、大丈夫だ。」
光の顔を間近で見たのはいつぞやに俊太が企画した告白ドッキリの時だったか。
あの時は皆して俺を騙しやがって…なんでストッパーのはずの太郎までノリノリで参加してたんだよ。あ、俊太に毒されたからか。
まあ、このことは今はどうだって良い。とりあえず立ち上がろう。
俺は立ち上がろうとするが、その途中で奇妙なものが見えた。
胸の膨らみはまだ良い。そもそも女になるのが目的だったしな。能力のために。
だが、長く白い、糸のような線…これはなんだ?
よく見ると上から垂れてるみたいだな…ん?上に糸みたいなものなんて無いぞ?どうなってるんだ?
「どうしたの?」
ギーナが心配そうに声を掛けてくる。ん?タムも居たのか。気付かなかった。
「…ん?よく見たらコイツ、守に似てるような…」
「あ!本当だ!」
「そう言えばそうね…」
「は?似てる?似てるも何も本人ですが?」
「…え?」
「嘘おっしゃい。」
「そんな馬鹿な。」
「…え?なに?新手のいじめ?いじめ良くない。」
「……まさか本当に…?」
「そうだが?むしろ、俺以外に誰が…!?」
喋っている最中に、光が何かを突きつけてきた。そして、その何かを見た俺は、驚いて言葉が詰まってしまった。
光が突きつけてきたのは鏡。そこに映っていたのは…
「これが…俺か!?」
髪の色が変わり銀色になっている、女の俺の顔だった。
結局今日は休みが潰れた…休みなんて無かったんだ。
だから前書きではネガティブになってたのか、なるほど。




