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第二百十四話 魔王であってるのか?恐がらないどころか笑われた!?

一話目。

一週間ぶりに投稿。

執筆を止めるとアイディアが浮かびやすい件について。

 

「……」


 鏡を見てしまった俺は障壁をはさみの形で創り、伸びに伸びてしまった自らの髪の毛に向けた。


「ストップ!そのはさみをしまいなさい!」


 タカミがはさみを持った腕を掴む。


「放せ!俺にはこんなに長い髪なんて必要無い!」


「何言ってるの!もったいないじゃない!」


 そんな事知るか!それより俺は一刻も早くこの長ったらしい髪とおさらばしたいんだ!


「とりあえずそのはさみは壊すわ!」


 と言ってタカミはいつの間にか持っていたハリセンを、俺を避けてはさみだけに当てる。

 そしてハリセンの一撃を受けてしまったはさみは見事に粉砕された。比喩じゃなくてマジで。


「例えそのはさみを壊そうと、第二、第三のはさみが出てくるぞ!あまりにも不毛だとは思わないのか!?」


「その度に粉砕すればいいだけの話よ!」


 どこぞの魔王(だったっけ?元ネタ忘れた)みたいな台詞でタカミを諦めさせようとするが、タカミは諦めなかった。

 どうすれば良い!どうすれば髪を切れる!!


「言っとくけど、ここに居るメンバーが一人でもそばで見てたら髪は切れないって思って!」


 え?私も?というような表情でおろおろしている町長と高壁を除き、全員がうんうんと頷く。

 町長はカウントしないとして、髪を切るには十二人から逃げないといけないのか……

 労力と成果を考えると割に合ってないような…ハッ!そう思わせるのがタカミの作戦か!

 危ない危ない、完全に策に嵌まるところだった…


「とにかく!ここで散髪なんてしようものなら、町長が面倒な後片付けをしなきゃならないんだからね!ちゃんとその辺も考えてよ!」


 あ、そうか。言われてみればそうだ…ん?元はと言えば町長がジュースと育毛剤を間違えたのが原因だから自業自得だと思うんだが…

 その辺はどうなんだ?いや、でもやっぱり町長も意図的に間違えたわけじゃないし…それなら町長の手間を煩わせるのはどうなんだろうか?

 しかし間違いというのは厄介なもので、誰にでも起きることなのにその間違いのせいで後でとんでもない事が起きる事だってある。

 その時、周りの人間は誰に責任を負わせるか…それは他の誰でもない、間違えた人だ。

 つまり、今回の場合は町長に責任を取るという形で散髪の後片付けをしてもらうというのは間違った事ではない。よって…


「町長!俺は今から髪を…ってなんじゃこりゃあ!?」


 気が付いたら椅子に縛られていた。考え事をしている間に縛られたんだろう。が、何故に?


「おっと、ようやく気付いたみたいだね。はい鏡。」


 タカミはさっきの鏡を俺の前に持ってくる。

 鏡?何で今?さっき見たばっかりなんだが…


「なんじゃこりゃあ!?」


 鏡に映っていたのは、いつの間にやら髪型がポニーテールになっていた俺の顔だった。

 俺には鏡に別人が映る呪いでもかかってるんじゃないか?と思うくらいの変貌ぶりだった。


「さて、次はツインテールにしてみようか。」


「止めろおおおおおお!!」


 その後は色々な髪型にさせられた。思い出したくも無い。







「………」


 結局、元の髪形に戻された。髪は切れませんでしたとさ。ちくせう。


「やっぱりその髪型が一番ね!」


「……本当にそうかな?これを見ても!」


 そう言って俺は、髪の毛を顔を隠すようにし、手首を前に突き出し、手はだらりと下がらせる。


「な、なに?」


 髪の毛で見えないが、タカミは少し恐がっているらしい。もう一押しだ。


「さ~だ~お~」


「「「「「「「……」」」」」」」


「「「「『『??』』」」」」


 これは髪をいじられてた間に思いついた。どっかの幽霊の真似をして恐がらせ、長い髪を忌避させることによって、髪を切る事を認めてもらうという作戦だ。

 白い着物を着てたらパーフェクトだったんだがな…ともかく、これで貞夫の完成…


「「「アハハハハハハ!!」」」


「お、おま…ハハハハハハ!」


「さ、貞夫…ハハハハハハ!」


「……幽霊は…鳴かない…プッ。」


「「「「『『???』』」」」」


 …あれ?恐がってないぞ?それどころかめちゃくちゃ笑われてるな…

 後で訊いてみたところ、子供の背丈では迫力が無く、貞夫とかいうネーミングもなかなかにシュールで面白かったとか。

 恐がらせるつもりがネタにしかなってなかったというわけだ。

 あと、意味が分かってなかった異世界組に元ネタを説明したところ、思いっきり笑われた。

 何であんな事をしたんだろうか…

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