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第二百四話 宿屋なのに野宿みたいだ?これで対策はばっちり!?

一話目。

タイトルで悩んでて遅れました。

決してゲームのせいではないはず。

 あの後、俺たちは宿屋でさっさと寝る事にした。日は既に沈んでいる。

 あいつ…結局ナンパしてきやがった…!タカミも俺と同じ事を考えていたのか、タカミが二十歳独身(自称)をコテンパンにした。ハリセンで。

 しかし…あれ、本当にどれだけ殴っても相手は死なないんだな。確かに、トーナメントの時、死なないとか言ってたが…いいことを知った。

 とりあえず部屋割りは前と同じにするつもりだったのだが…


「例の吸血鬼ってのが気になる。だから俺は部屋割りを見直すべきだと思う。」


「確かに。特に小さくなってる俺たちは危ないな。」


「あんた達は人形か何かだと思われるわよ。むしろ一番安全じゃない。」


「果たして、本当にそうだと言いきれるかな?」


「はいはい、言い切れるからノーマークで。」


 太郎の提案に乗っかったが、タカミに不要だと言い切られた。

 ちょっとは心配してくれても良いじゃないか。


「確かに標的にされる可能性は低いが、世の中には万が一と言う言葉がある。

 何が起こるか分からないから、俺たち六人はかごの中で寝ると言うのはどうだ?」


『そうだな。我もそれがいいと思うぞ。』


「じゃあそれで。」


 太郎の更なる提案は、デュアの賛同を得て、可決された。

 タカミからはめんどくさいみたいな様子が見られたが。


「後の吸血鬼対策は?」


「そうですね…部屋で一人、交代で起きて見張るのはどうですか?」


「まさか宿屋で野宿みたいな事をする羽目になるであるとは…」


 今のフラルの語尾、かなり無理やりだった気がするんだが。


「駄目でしたか?」


「いや、そうではないのであるが…ちょっとな。」


 フラルの言いたい事は分かる。もっとも、俺は野宿なんてした事は無いが。障壁もあるし。


「じゃあ、基本は前の部屋割りと変わらない、でも、交代で寝て交代で起きる。それでいい?」


 異論も無く、この案は可決された。






 俺たちのかごが置かれるのは、火太郎とフォルフの部屋だった。

 男二人(片方は一匹か)だから、狙われる心配が無い。ということだ。

 だが、この部屋だけは交代制は無し…とはなっていない。

 もし部屋に誰かが入ってきたら見た人が悲鳴を上げる事になっている。そしてその悲鳴を聞いたら加勢に出ると言うわけだ。

 その時にタカミが不公平と言いかけた気がするが、気のせいだろう。


「いいな~六人は。僕達と違って普通に寝れるし。」


『その点に関しては本当に羨ましい。』


「そうは言っても、小さくなったことに対するデメリットが多すぎるぞ…これくらいのメリットでも割に合わないくらいだ…」


「そうよ~…今日は何回踏み潰されそうになったか…」


「……前言撤回。大変だったね。」


『かごから出て歩くだけで命の危機にさらされるのか…俺も前言撤回だ。今はじっくり休め。』


「ありがとな…」


 目を閉じると、既に何人か寝たのか複数の寝息が聞こえてくる。

 そして、いつの間にか俺も寝ていた。

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