第二百話 黄金化の弱点?言葉の刃物は恐ろしい?!
一話目。
ついに二百話目キターーーーーーーーーー!!
ここまで書いたんだな…ついに…
二百話記念の企画を考えておくべきだった…
あ、そう言えば百話記念も…
…さ、三百話記念の時には考えておこう!そうしよう!
「………」
元に戻った男は黙っている。俯いていて表情は見えない。
「聞いてくれ。俺は黄金族じゃない。ただ、魔法で偶然黄金族みたいに変身しただけなんだ。」
「………」
「なあギーナ、あれはどんな魔法だったんだ?」
「あれ?あれはいつかのもやの応用で、あのもやに包まれると冷静になるの。
黄金族が黄金化を解くためには、自力で解く事も出来るけど、落ち着いて冷静になる事でも解けるから。」
「というと、黄金化したときは…」
「いつも頭に血が上ったような状態よ。」
「マジかよ…」
じゃあ黄金化なんて滅多に出来やしないな。というか、ここまであれに似てるとは思わなんだ。
「…また……」
「ん?」
「……またやっちまった…今回はうまくいくと思ったのに…」
また?というと、黄金化すると毎回あれなのか?黄金化ってこええ…
「うまくいく?どういうこと?」
ギーナが気になったのはまたやっちまった、ではなく、うまくいくというところだったらしい。
言われてみれば、うまくいくってなんだ?
「ああ、黄金人はある条件で、黄金化しても気性が荒くなる事が無くなるらしいんだけど、どうもその条件を満たしてなかったみたいで…」
「その条件は?」
「わからない。ただ、何かしらの条件でそうなる事は分かってるんだよ。」
気性の荒さは克服できるのか……なんかますますあれに近づいてきたぞ。
だが、実際に考えてみると、そのメリットは大きいだろう。
黄金化は、確かに強さはかなり上がる。しかし、気性が荒くなるのではためらいが生じてしまうだろう。
それに、冷静ではない、というのは、かなり大きなデメリットだ。単純な罠にかかって、抜け出せなくなる事もあるだろう。
しかし、そんなデメリットが無くなれば、確実に強くなる。魅力は大きいだろう。
「あ、そうだった。誤解して攻撃なんかしてゴメン!」
「それは別に良い。」
あんな状態で誤解するなと言う方が無理だろう。もうどうでも良くなったなんて、ミジンモオモッテナイヨー。
「許してくれるのかい?ありがとう。でも、さすがに何も無しだと俺の気が済まないから、今なら何でもするよ?出来る事ならだけど。」
「じゃあこの村を案内してくれ!」
「お安い御用。でも、俺も来たばっかりだから、ある程度は許してね。」
…もう子ども扱いされるの慣れてきた。もうどうでもいいや。
「それはそうと…その言葉遣いは止めた方が良いんじゃない?」
「……気になるのは分かるが、気にしないでくれ。」
「分かってるんだか分かってないんだか分からん答えだな。」
「太郎、やかましい。」
「そうだそうだ!!」
「俊太、お前はもっとやかましい。」
俊太がしゃしゃり出てきてしまったため、また二人の口論が始まってしまった。
『この二人を黙らせるにはどうすればいいんだ?』
フォルフの問いは、まさに俺たちの気持ちを代弁したものだった。
「ん~…そうね…」
「…キャビ、あの二人はうるさい?」
「うるさい。」
「「うぐっ…」」
どうやらあの二人も、純粋な子供には弱いらしい。キャビのうるさい発言によって、二人はうめき声の後に硬直してしまった。
『…純粋な子供の言葉は恐ろしいな。時として誰が言うよりも鋭利な言葉になる。』
デュアが言った事はもっともだと思う。
『とりあえず、こういう時はキャビに任せるのが一番のようだな。』
「あたしにお任せね!」
ただ利用してるだけとも言う。なんて思いたくない。そんな考えは消し飛んでしまえ。
「……お前らも子供なんだがな…」
純粋かどうかの違いだよワト…じゃ無くて…あ、そう言えばこいつの名前聞いてない。訊くの忘れてた。




