第百九十七話 入り口で立ち往生?人間として認められない六人!?
三話目。
「あなたは地図を頼りに、旅をしています。
旅の途中で、地図には書かれていない村がありました。それはどんな村?」
という心理ゲームのような質問をされているような感じな執筆時間でした。
読者様は何と答えますか?
あ、考えなくてもいいです。
追記 一話目じゃねえよ…三話目だったよ…
ごめんなさい。
『ここへ何をしに来た!人間!!』
「フォルフもしくはデュア?何言ってんだ?」
『今のは俺じゃない。』
『我でもない。というか、目の前のこいつしかいないだろう。』
俺たちはさっき見えた村に着いた。しかしその入り口で待っていたのは…
「いや、確かに目の前には魔物がいるけどさ、一応確認しとこうかと思って。」
まるで猫が人間並みに大きくなって二足歩行するようになったような魔物だった。
その魔物の後ろに見える村には人間は見当たらず、魔物しかいなかった。今見当たらないだけで、居るかもしれないが。
「俺たちはただの観光だ。」
『ああ、そこの小さい六人は良い。お前達も人間の形はしているが、魔物なんだろう?かごに入れられて可愛そうに…』
「「「「「いえ、人間です。」」」」」
『我は剣だ。』
やはりこの姿は色々と誤解を招く。これが後三日も続くと思うと…いや、考えないでおこう。
『そう言わされているだけなのだろう?私には分かる。』
分かっちゃいねえ…と思ったのは他の皆もだろう。
『そう怯える事なんて無いぞ?人間ってのは威張り散らしてる癖に意外と弱いから、あんたらがちょっと本気出しただけで尻尾巻いて逃げ出すよ。』
怯えてねーよ。あと、だから俺たちはその弱い人間だよ。
「言ってくれるわね…人間が弱い?そう言う言葉は、その弱い人間に勝ってから言うのね!」
なんかタカミのスイッチが入った。こういう時にそう言うのは止めといた方が…
『面白い!じゃあ勝負をしよう。そっちが勝ったらここを通す。ただし、私が勝ったらその六匹は開放しなさい!』
「望むところよ!」
『止めろ!』
なにやら始まろうとしていたところで、突然誰かのテレパシーが乱入してきた。
フォルフやデュアではない。いつもふざけていたものの、誰のテレパシーかは判別出来る。
『全く…またかお主は…』
『ですが!』
『言い訳は良い。』
この様子を見るに、さっきの声の主と思われる二足歩行亀の方が立場は上らしい。
『そこの者達、ここの門番が失礼したな。ここは魔物ばかりの村、モスタ村じゃ。
ここには人間を恐れるものもおってのう…故に、ここから立ち去ってくれぬかの?』
「ん~…そうか…」
『む?その六人は魔物かの?』
「あ、いや俺たちはにんげ」
『お主ら六人なら町に入ってもよかろう。』
どこに行っても人間扱いされない境遇に慣れてきてしまった。
この姿だから仕方ないかも知れんが、それでもな…
『ほれ、一回は来てみたらどうじゃ?』
「…六人に任務を与えるのである。そこの村に入ってきて、どんな村なのかを探ってくるのである!」
「え~めんどくさい。」
『む?そこの耳が尖っているものはエルフか?』
「そうであるよ?」
…そう言えば、フラルはエルフなんだった。すっかり忘れてた。
『なら大丈夫かもしれん。この村には亜人も住んでおるからのう。』
「…亜人?」
「ああ、亜人って言うのは、エルフや獣人みたいな、純粋な人間じゃない人型の種族の事を総称して言う呼び名よ。」
亜人ってやっぱりあの亜人なのか?と思っていたが、あの亜人で良かったらしい。
「じゃあ、私も大丈夫だね!」
そう言ってキャビは、隠していた耳と尻尾を見せる。
…そう言えば、キャビは獣人だった。またすっかり忘れてた。
『おっと、そこのものも亜人じゃったか。良いが、尻尾と耳は出しておいてくれぬか?』
「いいよ~!」
キャビも許可が下りた。
『俺も良いよな?』
『無論、許可する。』
フォルフにも許可が下りる。後は純粋な人間だけだからこれ以上は許可が下りないだろう。
よって、許可が下りたのは九人(?)。さてさて、この先どうなります事やら。




