第百九十三話 形だけの観光名所?ギーナのカミングアウト!?
一話目。
書いていたら2000字を越えたので、次回と分ける事に。
一、二時間の睡眠でここまで起きられるとは…
これもファイト一発でおなじみのリポビナントカの力か…
余談ですがリポビナントカの説明書きを見て、十五歳未満は飲んではいけないことを初めて知りました。びっくりしたなぁ…
まあ、作者は十五歳越えてますし、法律で定められてるわけじゃありませんが。
あの後、各々自己紹介をした。
どうやら小さい少年がウィドで、俺たちと同じくらいの少年がライらしい。
「……で、本題に入りたいんだが…あの風車は何なんだ?」
「ああ、前の村長が村興しのために造ったらしい。
だが、作ったはいいものの全く動かず、動かずの風車と言って観光名所にしようなんて話になったらしい。
それで、動かなくても取り壊される事はないんだ。まあ、村興しに貢献してるかどうかと言われればそうとは言えないが。」
「要は形だけの観光名所って事ね。」
「おっ、うまい事言うな。ギーナ…って言ったか?まさにそんな感じだ。」
「いや、そうじゃなくてなんであの風車は夜に動いてたんだ?移図離から聞いたぞ。
夜にあの風車が動いてたってな。」
「…話されてたか。」
「ばれてたなら仕方ないよね、僕が言うよ兄ちゃん。あの風車を動かしてたのは僕なんだよ。」
「は?」
あの二人を除く皆が、どうやって?と言わんばかりの表情をしている。多分俺もだろう。
「…話すのか?」
「うん。この人たちは悪い人じゃ無さそうだしね。根拠は無いけど。」
「……そうか。お前がそう言うなら良いだろう。」
「じゃあ言うね。僕は能力持ちで、風を作れるんだ。」
「一応、風を生み出す能力と呼んでいる…ん?お前等、なんで驚いてないんだ?」
ウィドの発言に驚く者は誰もいなかった。それどころか、ああそう言うことかと言わんばかりの、納得したような表情を見せている。
多分俺もそうだろう。
「え?むしろ、今のは驚くところなのか?」
「ああ、大体の人は少なからず驚くなりなんなりするんだが…」
「まあ、無理も無いと思うわ。ここにいる私達の数人は能力持ちだし。」
「「え!?」」
あの二人は、向こうが驚くと思っていたら、こっちが驚かされた。何を言ってるかわからねーと思うが(ry
という心境になっているだろう。少なくとも間違ってはいないと思う。
「えっと…誰が何の能力なの?」
ウィドが訊いてきた。俺たちはそれに答える。
「セッシャは空を飛べる能力でござる。」
「俺は速度を操る能力だ。」
「私は光を操る能力。」
「僕は炎を生み出す能力。」
「…私はご存知の通り、転移する能力。」
「俺はまだ目覚めてないけど、そのうち目覚める。」
太郎は目覚めてなかったか。
「……なんでそんな事が分かるんだ?」
…そう言えば、普通そんな事が分かるわけが無いんだった。
世界の意思に言われてたから分かっていたが。さて、どうごまかす…?
「知り合いにそう言われた。」
「…そうか。」
嘘ではない。嘘ではないが。
そのごまかし方はどうだよ…ってか、ライもライでなんで納得したんだよ!
「他には何があるの?」
「私は魔法と魔力を操る能力。」
「「「「「「「「「「『『え?』』」」」」」」」」」」
ギーナの言葉に俺たちは驚いてハモった。
俺だけでなく皆も知らなかったらしい。
「ギーナって能力持ちだったの?」
「ええ…言ってなかった?」
「「「「「「「「「『『初耳です。』』」」」」」」」」」
「…知らなかった。」
マジか…じゃあ、能力持ちはこの中ではウィドを除けば七人、太郎がそのうち目覚めるから八人になるのか。
…能力持ちって、本当に珍しいんだよな?




