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第百八十八話 希望的観測的推論?知らなかった移図離の能力の特徴!?

一話目。

こんなに遅れた理由は、作者が今日買ってきた本を一気に読んだからです。

ごめんなさい。

追記 更に、昨日からまた課研が再開しました。

なんでこんなときに限って疲れが…

 

「…ねえ、移図離が外に出たとは考えにくいんじゃない?」


 タカミ達が出て行ってしばらくして、突然光がそんな事を言い出した。

 ちなみに俺たち小さい六人は、タカミ達の部屋に集められている。キャビが三人を連れて…いや、持ってきたのだ。


「なんでだ?とりあえず理由を聞きたい。」


「ええ。まず、移図離はギーナの家を出発してから、少なくとも昨日の夜までは眠ってたわけでしょ?

 だったら、移図離はここがどこなのか分からないんじゃない?自分の部屋で寝てて、起きたら見知らぬところにいた!みたいな。」


 なるほど。確かに移図離にとってはそう感じるだろう。

 そしてその気持ちはよく分かる。何故なら俺も似たようなことがあったからな。夏休みの初日に。


「だったら、下手に動くのは悪手じゃない?何が起こるかは分からないんだから。」


「でも、移図離は現に居なくなってるぞ?」


「それなのよ。恐らく移図離は、元の場所に戻ろうとするんじゃない?能力もあるし。」


「……つまり、移図離は自分の能力でギーナの家に帰ったと?」


「まとめるとそんな感じになるわね。」


『ということは、今リセス達がしていることは…』


「無駄ね。まあ、この推測が正しければだけど。」


 確かに、この推測には筋が通っているし、納得も出来る。

 だが、今までの経験が直感を通して、違う、と訴えているような気がする。


「……で、自分で言ってなんだけど、この推測は違う気がする。

 理由も根拠も無い。ただ、この推測は希望的観測なんじゃないかって、なんとなく思うの。」


「奇遇だな。俺もだ。」


 光も太郎も、俺と同じ事を考えていたらしい。


「それは俺もなんだが…俺はその推測が真実であって欲しいと思ってる。」


「俺もだ。」


「無論、それは私もよ。」


 今もギーナの家で何事も無く過ごしており、後で何事も無かったように転移で戻ってくる。

 そんな希望が、俺の中にはあった。この様子だと、光も太郎もそうなんだろう。


『我は普通にそうだと思うのだが。』


「とにかく、そうである事を願うしかないわね。」


 バン!


 と、話していると、突然ドアが勢いよく開けられた。

 開けられたドアの向こうには、タカミ、フラル、リセスが、息切れをしつつ立っていた。


「移図離さんは…見つかりませんでした…」


「本当に…どこに…行ったんだか…」


 途中で途切れながらも、リセスとタカミが言った。


「落ち着いて。移図離の能力を忘れた?案外、ギーナの家に転移しただけかもしれないよ?」


「いえ、私達が眠る前には移図離さんはまだ眠っていました。そして起きた時には居なかった。

 という事は、眠っていた私達を見ていたはずです。なのに、わざわざ家まで戻るというのはおかしいんじゃないですか?」


 …確かにそれも一理ある。


「で、でも、目が覚めたら見慣れない場所に居たって言う状況は充分パニックになる要因になりうるから、焦って戻っては見たものの、元の場所が分からなくて戻ってきてないだけかも…」


「光さん。町単位以上の転移における、移図離さんの能力の特徴を言ってみてください。」


「え?確か町単位以上の転移は、行き先が知っている場所じゃないといけない事と…!」


 光の言葉はここで止まった。だが、この場合俺が知っている移図離の能力の特徴はここまでだ。

 他に何かあったのか?


「そうです。町単位以上の転移は、行き先だけではなく、”その時に居た町”の場所…位置情報も、おおよそ知っていなければならない。

 移図離さんは、この町の位置情報を知りません。よって、ギーナさんの家に転移した可能性は無いんですよ。」


 ……初耳だぞそんなの。

 つまり、移図離はまだこの町に居るという事か…間違ってもこの町の外には出ないだろうしな。

 じゃあ、移図離は一体どこに居るというんだ?

 俺の疑問はただただ膨らむばかりで、このままでは解決の余地も無いことは明らかだった。

追記 やっちまったああああああ!光は別の部屋じゃん!何ちゃっかり部屋同じにしてるんだよ!!

…という訳で、8/19修正。本当にごめんなさい。

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