第百八十五話 ナンパの手は借りたくない?二度手間!?
三話目。
ね…眠い…
結局あの後は眠れませんでした。
朝食の後に寝ようとしても眠れないのはしょうがないと思う。
変なフラグを立てたせい…ではないハズ。
俺たち六人はリセスと共に今俺たちがいる村について調べていた。
事前情報?村の場所くらいしかねーよ。
この村には偶然たどり着いたのではなく、何度もスタッド村に戻り、結局地図を買い、道を間違えないよう、慎重に進んでいった結果、ようやくたどり着いたのである。
「よう!そこのネーチャン!」
「げ、ナンパ…」
「おい!誰か守をおさえるのを手伝ってくれ!ナンパが出てきたことで暴れてやがる!」
「ナンパは駆逐…犯罪者は殲滅…」
『…物騒な事を呟いていると思ったら意外とそうでもないな。少なくともナンパの方は。』
「犯罪者の方は場合によるわね。」
「おい!お前らも手伝え!」
「かごの中で暴れないで下さい!持ち辛いです!」
「……なんだその人形は?」
「ああ、気にしないで下さい。それより、この村について教えて欲しいのですが。」
「ナンパの手なんぞ借りるな!そして放せ!ムグ!」
「いいからお前は黙ってろ!」
「あ……あ、ああ…ここはセカジの村。観光名所は…強いて言うならそこの風車かな。」
そう言ってナンパ野郎はあさっての方向を指差す。その先には大きな風車があった。
「風車?なんでそんな物が?ここは特に風が吹くわけでも…」
「それについては俺もよく分からん。」
「そうですか。ありがとうございました。」
「あ、ああ。じゃあな。」
ナンパ野郎は立ち去っていった。
「あれ?アイツ、ナンパしに来たんじゃなかったっけ?」
「まああれだ、根は良い奴だったんだろ。」
そういう事にしておこう。悪い奴だったらそんな事を教える訳も無いしな。
「どうする?集合場所に戻るか?」
分かれる前に、調べ終わったら集合する場所を決めていた。
場所は分かれた村の入り口だ。
「そうですね…もう少し調べた方が良いんじゃないですか?」
「いや、少し寄ってすぐに出て行く程度だからそんなに深く調べる必要も無いんじゃないか?」
「……それもそうですね。では、集合場所に戻ります。」
リセスは集合場所へと向かって行った。
集合場所に着いてしばらくすると、全員そろったが、皆、村の名前と何故かある風車しか聞けなかったらしい。
『収穫は無しか…』
「……Zzz…」
「なあ、移図離は本当に寝てるだけなのか?ここまでよく寝てるとなんかの呪いか何かにかかったようにも思えて来るんだが…」
「そう思うでしょ?でも、本当になんとも無いのよ。」
…それは本当なんだろうな?と、疑問が浮かぶくらいによく寝ている。
どんだけ寝るんだよ…
「とりあえず、今日はもう遅くなってきたので宿屋で寝ましょう。」
「お金は?」
「私のがある。ゲームの時のが残ってて良かった~」
タカミの最後の発言だが、ボソッと小声で言ったので俺にはよく聞こえなかった。皆も同じようだ。
「…宿屋ってどこだ?」
「「「「「「「「「「『『………訊き忘れてた。』』」」」」」」」」」」
宿屋を探すため、俺たちはまた分かれて探すことになった。




