第百八十一話 地獄の帰り道?旅の同行メンバー決定!?
一話目。
遅れてすいません。
お詫びと言っては何ですが、作者のどうでも良い実話を後書きに書いておきました。
「早く!急いで!!」
「分かってる!」
タカミとキャビはギーナの家に向けて走る。
「もう少し丁寧に運んでくれえええええええええ!!」
俺たちはタカミの持つかごの中で跳ね回っている。
高壁の障壁のお陰で少しはましになっているものの、あちこちぶつけまくっているので、痛い。
「せめてもう少し丁寧に運んでくれえええええ!!」
「無理!」
即答かよ!
結局、俺たちはギーナ家に着くまでこのままバウンドし続けるのであった。
もう嫌だ…
「遅かったな。何をしていた?」
辺りがすっかり暗くなった頃にようやくギーナの家に着いた。
帰ってみると父さんが玄関の前で仁王立ちして待っていた。
「今日、キャビに迎えが来ることになってた事を覚えてる?」
「……忘れてた。」
おい。
「それで、キャビを送るために遠い港まで行って来たんだけど…」
「キャビならそこにいるじゃないか。」
「話を聞いて。キャビはリセスの旅に同行すると言って残る事になったのよ。」
「そうなのか。」
リセスが旅に出ることだが、もうすでに皆に言ってある。
だからキャビは残る事にしたのだろうし、父さんもこんなにあっさり認めたのだろう。
「分かった。今回は仕方の無いことだったんだな。
帰りが遅かった事と、他の皆に言わなかった事は良くなかったが、人はいつでも最良の手段が取れるわけではない。よって、今回の事には目を瞑ろう。」
という訳で、父さんはあっさりとタカミとキャビを許した。
…なんか贔屓してないか?
「…という訳で、私も同行することになりましたー!」
今日の長の話を、キャビが元気よく報告した。
今は晩飯。俺たちのせいでいつもより遅くなってしまったが、今日キャビが叫んだ時とは違い、皆居る。
「そう言えば、リセスの旅に同行するメンバーって、今のところどうなってるんだっけ?」
と火太郎が言う。
「え~と、自己申告してきたのが守さんとキャビちゃん…だけですね。」
割りと少ない…と言うか俺とキャビ以外は誰もついて行くって言ってないのか。
「じゃあ、俺もついて行くぜ。」
「僕も。」
「私も。」
「俺もだ。」
「…流れから私も。」
俊太、火太郎、光、太郎、移図離の順に言う。
おい移図離。流れとか言うな。
「他には?」
「取り合えず、明日で帰るテチヤ、ハク、高壁、アンカーは除外。他には…」
「俺はパス。これまでで溜まりに溜まった有給休暇を使ってたが、さすがにそろそろ戻らなきゃやばい。」
「私も元の世界に戻るわ。」
父さんと母さんも降りた。
「…あれ?どうやって会社に休暇の連絡してたんだ?」
「ああ。世界の意思が一時的に俺を元の世界に戻してくれてな。その時に連絡した。ちなみに休暇は明日まで取ってある。」
世界の意思、なんかサービス良いな…
「私達も同行しないわ。」
「ああ。これまでの食費が凄すぎて、貯金がもう底をつきそうなんだ。だから稼がないと…
あ、ギーナは連れてってくれ。貯金している間、少しでも消費を減らしたい…」
ガーニャとギファードも降りた。
……そういえば、食費のことは考えたことがなかったな。
これだけ居るんだ。さぞとんでもない事になっていただろう。
「…私は口減らしですか。そうですか…」
「い、いや、ストレートに言うとそうかもしれんが、え~とその…」
「え、え~と、こんな時は何て言えば…」
ギーナのネガティブな発言に、ギファードとガーニャが慌てる。
「ふふっ、冗談よ。どの道ついていく気だったし。」
「そう言ってくれると本っ当に助かる…」
「やっぱり家の子は天使だったのね…」
冗談だったようだ。あと、この二人はやっぱり親馬鹿だ。
「さて、あと他に降りるのは?」
太郎が訊くが、誰も答えない。
しばらく待ったが、誰からも降りると言う奴は居なかった。
「よし。では、今挙げられた八人以外は同行ということで。
…総勢十三人か。多いな。」
「良いじゃない。こういう時は多い方が楽しいわ。」
「いや、だから多すぎる気がするんだが…まあいいだろ。」
これで、リセスの旅に同行するメンバーは決定した。
作者のどうでも良い実話
テレビ電話
作者は夜、暇だとうるさい友達と、テレビ電話をしていた。
『今何してる~?』
「映画鑑賞。録画した奴を見てた。これから別の映画を見る。」
「俺にもテレビ電話で見せて~」
「え?」
テレビ電話で?あれカメラの位置調整めんどくさいんだよな…
…まあ、それなら映画が電話に邪魔される事なく見れるし良いか。
と言うわけで、ヘッドホンタイプのイヤホンで音声を聞いていた作者は、
片方のイヤホンを自分の耳に、もう片方をケータイのマイクに当てて映画を見た。
映画終了後。
「あ~終わった~…
げ、ケータイの充電の残量1しかなかった…あぶね~
しかし、カメラ調整やっぱりめんどかったな~…アレ?お~い、どうした?」
『…Zzz…』
「…お前…」
プチッ
翌朝、奴は朝六時ごろに「ゴメン途中で寝てた」とか言う内容のメッセージを送ってきた。
…あいつ…




