第百七十六話 暇な沈黙?泥棒との雑談!?
三話目…いや、四話目。
今日もやたら書いたなあ…宿題サボって。
更に書くかもしれませんが。
「……」
「……」
「「「「『……』」」」」
話すことがねえ…
泥棒二人も何も喋らず、ただただ沈黙が流れる。
「なあ、そう言えばお前ら、人間って言ってたよな。なんでそんなに小さいんだ?」
沈黙…というより暇に耐えかねたのであろう、泥棒のボスが訊いてきた。
「ああ…これはどっかの誰かさんの提案で罰ゲームありのゲームをする事になったんだが、
その罰ゲームでスモノレの実入りのジュースを飲まされてな。そのジュースのおかげでこんな事になっちまったんだ。」
それを太郎がどっかの誰かさんを露骨に見ながら返す。
「しかもそのジュースはスモノレの実以外にも五種類もメタフォの森の木の実が入ってて、小さくなる以外にも色々な効果があったのよ。」
「ほう、どんな効果が?」
光の補足に興味を持ったボスが、更に訊いてくる。
「性別が変わる、猫の耳と尻尾が生える、獣だったら人になる、若返る、回復する。だったな。」
「…そんなもんを飲んだのか?」
『ああ…椅子に縛られた上で飲まされた。』
「………かわいそうになってきやしたぜボス。」
「ああ…罰ゲームだからと言ってそこまでする必要もねえだろうに…」
泥棒に同情される日が来るとは…世の中分からないものだ。
「同情するなら釈放してくれ!」
「「あ、それは駄目だ。」」
俊太の願いは聞き届けられなかった。
「まあ、どっかの誰かさんが罰ゲーム目的で始めた事だからな…」
「ええ。」
『そうだな。』
「まあな。」
「なんで皆俺を見て言うんだ!」
「「「『黙れ元凶。』」」」
なかなか白々しい事を言ってくれる俊太に、全員からの非難の声。
だが、こんな事でへこたれるトラブルメーカーではない。
「くそ!だったらもっと多くの木の実を混ぜて…!」
「「「『そんなことしようとしたら全力で止める。』」」」
もうこれ以上は止めて欲しい。
俊太からは目が離せなくなりそうだな。
だが、一瞬でも目を離したら…間違いなくどこからか問題になってしまうものを拾ってくるだろう。それが俊太だ。
「「……」」
「「「「『……』」」」」
またか。また沈黙か。話すことねえよ…
「あ~あ、いっそ誰か助けに来てくんないかな~…」
「そうだな。この暇が何とかできれば、今だけは敵だろうが歓迎する。」
光の呟きにすかさず乗るボス。いくら退屈とはいえ敵を歓迎しちゃまずいと思うのだが…
バン!
「ここ!?」
と思っていたら突然ドアが勢いよく開き、誰かが入ってきた。
この声はまさか…
「皆!ここに居たのね!?助けに来たわ!!」
「「「「『ギーナ!?』」」」」
ギーナだった。
「おお!本当に誰か来た!礼を言うぞ、敵でも良い!さあ!歓迎しよう!!」
「え?え?え?」
……本当に歓迎しやがった…ギーナも戸惑っている。
男に二言は無いという言葉はあるが、なんで本当に歓迎するんだ?




