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第百七十三話 突如始まった喧嘩?なんでここに来た!?

一話目。

 

「……で、戻っちゃ駄目なのか?」


「駄目に決まってるじゃない。」


 やっぱり駄目か。キャビの純粋さに免じて許してくれると思ったが…

 …こんな事を考える俺の頭はもう駄目なのだろうか…キャビの純粋さを見た後ではそう思えてくる。


「それよりも、だ。タカミ。」


「何?」


「なんで俺たちは鳥かごに入れられてんだ?」


 そう。今俺たちはタカミの手によって鳥かごに入れられている。


「なんでって…そりゃ、あんた達がその辺うろついてて私達がうっかり踏むって言う事故を防ぐためよ。」


「なんか監禁されてる気しかしないんだが…」


 確かに人間は意外と足元の注意がおろそかだったりするという事を経験則で知っている。

 気が付いたら何か踏んでたなんて事故はよくあるからな。

 虫とか、猫の尻尾とか、犬の尻尾とか、俊太が持ってきた毒蛇とか…


「監禁というより保護の方が近いわ。」


「俺も監禁にしか思えない。」


「俺もだ。」


「私も。」


『我も。』


 まさかの被害者全員一致。タカミは実際に閉じ込められてないからそう思うのだ。


「タカミとしては保護が目的だったとしても、実際に閉じ込められてみろ。鳥かごが鉄格子みたいに思えて割と不安になるから。」


「…そう言うもんなのかな~…」


「…じゃあ、ちょっとスモノレの実を取ってきて食って、ここに入ってみろ。そうすれば分かる。」


「めんどくさいからそんな事はしないけど、一応納得しとくわ。」


「もうそれで良い。」


「…で、俺達はここで何をしろと?する事がなさ過ぎて暇なんだが。」


「……小さくなったもの同士駄弁ってたら?じゃあ、私達はこの辺で。」


 そう言って皆は去っていき、鳥かごの俺たちしか居なくなった。


「……何でこうなった?」


「「「『お前のせいだ俊太!』」」」


「何で俺が!元々皆が負けたのがいけなかったんだろ!?」


「ゲームがしたいと言ったのはお前だ!」


「罰ゲームもいれると言ったのもお前だ!!」


「なんだとー!?お前らも賛成したじゃねーか!」


「俺は賛成してねえ!数の暴力に負けただけだ!」


『見苦しい。』


「うるさい。」


「「「はいごめんなさい。」」」


 光はテチヤと戦った時の光線の準備をしていたので、喧嘩をあっさり止めた。

 あの光線を食らえばひとたまりもないだろう。因縁も命には代えられない。


「…今回は見られてないよな?」


「多分。」


『恐らく。』


「きっと。」


「確証が無い。」


「光!部屋の入り口に破壊光線!」


「そんなの撃てないわよ!」


「じゃあとにかくそれっぽい攻撃をしてくれ!」


「分かったわよ…」


 ドタドタドタ…


「……見られてたか。」


「見られてたわね。」


『見られてたな。』


「そうだな。」


「そうか?ただの泥棒って事も…」


「それはそれでまずいだろ!」


「ははっ無い無い、いたとしても誰かに退治されて…」


 ガラッ


 スタッ


「「「「『……は?』」」」」


 窓から誰かが来た。しかも知っている顔ではない。

 そいつは頭に風呂敷を巻き、真っ黒な服装をしている。

 これはまさか…


「「「「『泥棒!?』」」」」


 マジで!?マジで!?なんで!?なんでこの家に!?なんでこんな時に!


「…ん?どっかから声が…おお!?動く人形か!?こりゃ珍しい!いただきだ!!」


「え!?ちょ!?」


 泥棒は鳥かごを持ち上げ、そのまま窓から外に飛び出した。

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