第百六十三話 いざ捜索へ?何故怒った!?
一話目。
宿題終わった~!!
あ、弁論文が残ってたの忘れてた…
さて、命の危機は去った訳だが、誰もいないと言う事実は変わらなかった。
いつもならリビングにいる皆がいない。特別に早く起きたと言うわけでもないというのに、だ。
しかし、このまま待っていても誰も来ない気がする。何も起こらずにただひたすら待つだけになる気がする。
という訳で、俺はこの家をくまなく捜索し、誰かいないか調べる事にした。
は、良いのだが…
リビングから廊下に出てみたら俺の部屋に出ていた。
そう、ギーナの家ではなく、俺の家の俺の部屋だ。何を言ってるかわからねーと思うが(ry
とにかく、俺の部屋を調べるしかあるまい。自分の部屋を調べるとかものすごく変な気がしないでもないが、気にしたら負けだろう。
さて、まずは本棚から…見事にすり替わってるな。
俺の部屋の本棚は本来、ラノベやら中学の教科書やらで埋まっているはずなのだが、全部少年漫画やら絵本やら、統一性の無いものに替わっていた。
しかも、漫画は全て単行本なのだが、一巻、四巻はあるのに、二巻と三巻が無い、とか、一巻と十一巻しかない、とか、他にも似たような感じで、もうめちゃくちゃだ。
「なんだこりゃ…」
そう呟きつつ俺は本を一冊取ってパラパラを軽く目を通してみた。
しかし、表紙とは全く関係の無い内容ばかりで、本当に全く意味が分からなかった。なんだこりゃ…
さて、本棚は収穫が無かったわけだが、辺りを見回してある事に気付く。
「…ん?ベッドの掛け布団が膨らんでるな…?」
何かがベッドにある。嫌な予感しかしない。
だが、どうせスルーしたら何も始まらない。
なので、俺はおそるおそる掛け布団をめくった。
そこには…
「…はずれ?」
はずれと書かれた紙が張ってある抱き枕があった。
当たりだとどうなってたかが気にならないことも無いが、何も無かった事に安心した。
むしろはずれてて良かったと思う。グッジョブ、はずれ。
「見~た~な~?」
何か恐い声が後ろから聞こえてきたので、振り返る。そこには…
「ひ、光?」
ものすごく怒っている様子の光がいた。
え?この抱き枕って見ちゃいけないものだったのか?はずれなのに?
「その抱き枕は私のもの…絶対に返してもらう!」
なんだ?これ光のだったのか?
「だったら返」
「問答無用!」
光の頭上から光線が飛んできた。それを俺は回避するが、部屋に大きな穴が開いた。
「何すんだ!ここは仮にも俺の部屋だぞ!」
「ガタガタ震えながら言われても説得力が無いわよ!」
何で光がここまで恐いのか。よく分からないが俺は、
「抱き枕は返す!」
と叫びつつ部屋から出て行った。
そしてそこにあったものとは!?守が見たものとは!?…あれ?被ってるような…
そんな事より次回!衝撃の展開!お楽しみに!
なんちゃって。
部屋を出てみたら普通に廊下に出ました。さっきの次回予告もどきはなんだったのやら…
とにかく探索を続けよう。光はもう追ってこないしな。




