第百五十六話 ハリセンの威力?それは演技か本当か!?
一話目。
ジャンル、変えました。
ジャンルが変わっても、この小説をよろしくお願いします。
あと、あらすじを変えるかもしれませんが、そうなってもよろしくお願いします。
「くっ…」
リセスは何とかハリセンの一撃を避ける。
標的を逃したハリセンは、そのままリングに叩きつけられた。すると…
バコン!
とてつもない音とともに障壁で創ったリングが凹んだ。
ハリセンでバコンなんて音が出るかフツー!?
「何が殺傷性無しですか!頭にでも当たれば確実に死ぬ威力じゃないですか!」
「大丈夫。魔法で身体強化されてるんでしょ?防御力も上がってるわよ…多分。」
タカミ本人も自信なさげだ。これはもうアンカーは避けるしかあるまい。
「そらそらそら!」
「ちょっ!本当に!しゃれに!なって!ないです!よ!」
タカミはハリセンを振り回し、リングに当たってはバコンという音を出しつつアンカーを追い詰めている。
それをアンカーが逃げるように(というか逃げてる)避けている。言葉が途切れ途切れになっているのはタカミの攻撃を避けているせいだ。
「このままだと、リング外に落ちちゃうんじゃない!?」
「それは!無いように!気を付けて!いますから!心配!無いです!」
アンカーの声が途切れるたびにバコンという音が聞こえてくる、という状況が続いた。
そんな中でもちゃんと会話が出来ている事から、タカミはともかく、アンカーは結構余裕なんじゃないか?
と思った、次の瞬間。
「うわ!?」
タカミが落ちた。自分で作ったリングの凹みに。
「俺しか見ておらず、周囲の警戒を怠っていましたね!計算通りです!!」
アンカーが偶然を自分の策略の内だーと言う奴にしか見えなくなってきた。
もちろん、アンカーはそんな奴じゃないし、そんな意味の無い事をする奴だとは思ってない。
ただ、逃げ回るアンカーの姿が必死すぎて、ちゃんと作戦を立ててたようには見えなかったのだ。
その姿は演技なのか、それとも本気だったのかは、俺には分からない。
「は、謀ったわね!」
「計算通りと言ってるでしょう!」
その後、アンカーはタカミを軽々と持ち上げ、投げ飛ばし、魔法でリング外に叩き落した。
よって、第九試合の勝者はアンカーだ。
「く、悔しい~!」
タカミはあの戦いのあと、悔しがっていた。相手の圧勝ならともかく、あと少しで勝てる勝負だっただけに悔しさは跳ね上がっただろう。
「俺も途中まで危なかったですよ。守さんの戦いを見ていなければ、追い詰められる事に気を付ける事無くリングアウトしていたでしょうし。」
アンカーのこの言葉に嘘は含まれていないだろう。
アンカーなら今の状況でタカミを更にいらだたせるような事をするわけがないだろう。多分。
「慰めたつもり!?ますます惜しい事が分かっちゃって悔しいわよ!!」
タカミには素直に慰めとして受け取って欲しいものだ。
タカミの気持ちが分からないでもないが。
「…で、では、結構余裕でした。」
「余裕だって~~~~!!!」
なんとも両極端なアンカーのフォロー(?)に、タカミはついに切れた。
これ、どうすりゃ良かったんだろうね。あ、無理に慰めようとしなければ良かったのか。
触らぬ神にたたりなし。昔の人は本当に偉大な言葉を残してくれたな。
明日は課研無しだ~!
と思っていたら課研とは別件で学校へ行くことに。
何で四年!じゃなかった、なんでやねん!




