第百五十四話 まさかの名勝負?話すことなど無い!?
一話目。
宿題から現実逃避してきました。
執筆も終わったのでさっさと戻ろうと思います…(泣)
光とテチヤはしばらく光の剣を時には防ぎ、時には攻めるという応酬をしていた。
ただ、状況は均衡していて、全く進展が無かった。
「きりが無い…!」
「全くだよ…!」
斬り合いの応酬のレベルは結構高い。
光たちがしていた訓練の中に剣術も含まれていたのだろう、俺よりも上だということが分かる。
…気付かぬ間にこの中での俺の強さの順位が下がってないか?
「…一つ提案がある。」
「…なに?」
斬り合いながらもテチヤは光になにやら提案を持ち出した。
「次の一撃で決めるというのは?死なない程度の威力で、全力の一撃を互いにぶつける…どうだと思う?」
「…いいわね。さすがにこのままじゃ、どれだけ試合が長引くか分かったもんじゃないからね。」
二人はお互いに後ろに下がり、なにやら大技の準備を始めた。
光の頭上には白い光が渦潮のように縦にうごめいていた。
テチヤはというと、何も起きていない。ただ目をつぶっているだけだ。
「これで!」
「終わりだ!」
二人は同時に攻撃する。
光は渦の中から極太の白い光線を、テチヤは…
「何も無い!?」
テチヤの方を見たが、何も無いように見えた。
「え!?攻撃はどうしたの!?テチヤ!?」
この事態に光も驚いているようだ。まさかわざと負けるつもりだったのか!?
「…攻撃はしてるよ。」
テチヤが呟くと同時に、光の放った光線が、突然何かにぶつかったように止まった。
「な、なんで!?」
「目に見えないだけさ。それより、気を抜くと…」
光の光線が徐々に押され始め、光の光線は白い破片となり、消えた。そして…
「キャアアアアアアアアアアアア!!」
光がリング外に吹き飛ばされる。そして光は木にぶつかり、その勢いを止めた。
「テチヤの勝ち!」
今のは俺では無い、太郎だ。
俊太はというと、太郎から少し離れた場所で伸びている。太郎もよく見ると顔に傷のようなものが付いている。きっと喧嘩にでもなったのだろう。
「光の奴、大丈夫か?木に寄りかかったまま動かないが。」
「…大丈夫。確認したけど気絶してるだけ。」
気絶してたのか。まあ、あの攻撃を打ち砕くほどの攻撃をもろに受けたからな。見えなかったけど。
「いや~、結構疲れた!」
テチヤは結構余裕だ。恐らく前半の斬り合いで体力がそこまで減らなかったのだろう。
「余裕だな。」
「いや、そうでもないさ。」
本当にそうなのかと疑う位には元気なんだが…まあいいか。次の試合を見よう。光も心配無いみたいだしな。
第九試合。
タカミとアンカー。
「よろしく!」
「よろしくお願いします…話すことが無いですね。」
「え?ま、まさかそんな………そうだね。」
「第九試合、始め!」
太郎の合図により、全く話題が無かった二人が戦った。
いや~第八試合が長かった!
何でこんなに戦闘描写に差が出るのだろうか…
それは作者にも分からない。




