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第百五十二話 戦いづらい?お前らは本当に審判か!?

二話目。

 第七試合。

 フォルフ対母さん。

 父さんやギファードはともかく、母さんとガーニャも出場するのか…今更だが。


『守の母親か…戦いづらいな。』


「あら?遠慮しなくてもいいんだよ?」


『それもあるが、さっきから守の父親が怪我させたら許さんみたいなオーラを出していてな…』


「ああ、あの人は過保護だからね。もし怪我するような事があってもリカバの実があるし、心配は無いはずなんだけどねぇ…

 まあ、そんな事になったらあたしが何とか言いくるめるから心配せずにかかってくると良いよ。」


『ありがたい。』


「第七試合、」


「「始め!」」


「誰だ今被せたやつは!」


「私だ。」


「お前だったのか…じゃなくて俊太!?気が付いたか!」


 俊太が起きていたらしい。やっとかよ…

 っと、試合が始まってるんだった。


「ガウ!」


 フォルフは俺と初めて会った時のように赤い爪を伸ばし、母さんに飛び掛る。

 なんかフォルフの鳴き声を久々に聞いた気がする。

 だが、母さんは無言でバリヤーの様なものを張り、難なく防ぐ。


『対物理攻撃用のバリヤーか。接近戦が主な俺には厄介だな。』


「物理だろうが特殊だろうが防げるよ!このバリヤーはね!まあその分とは言っちゃ何だけど、攻撃が苦手なんだよね~。」


 要するに、母さんは守り特化みたいな感じか。それを差し引いても厄介な事に変わりない。


「じゃ、苦手な攻撃でもしますかね。」


 そう言って母さんは先程フォルフの攻撃を防いだバリヤーに似た小さいものをいくつかつくり、フォルフに向かって飛ばす。


『その程度、避けるなど造作も無い。』


 だが、フォルフは難なくかわしていく。


「かかったね!」


『何!?』


 しかし、フォルフがかわしたバリヤーは進んでいる途中でフォルフを囲むように止まり、それぞれのバリヤーが大きくなっていった。

 それによりフォルフはいくつものバリヤーに閉じ込められ、身動きが取れなくなった。


『くっ!動けん!』


「これでチェックメイトだよ、フォルフ。」


 母さんが、剣の形をしたバリヤーを、大きくなったバリヤーを器用にかいくぐって突きつける。

 これで勝敗は決まりだろうと思っていたが、いつまで経っても審判の判定が来ない。

 何故?と、皆が審判の方を見る。試合中のフォルフを母さんも見ていた。すると、


「ほぉ~そんな結果になってたのか。」


「ああ、そうだ。」


「まさか守が負けるとは、意外だな。手加減でもしてたのか?」


「いや、守は本気だった。キャビが強すぎたんだ。二人が初めて出会った時、キャビは一瞬で守に剣を突きつけたとか言ってたし。

 あの戦いを見たら納得できる。」


「へぇ~、キャビってそんなに強かったのか~。その試合は見たかったな~。」


「「「「「「「「「「「「「「「「「『『おい!審判!!ちゃんと試合見ろよ!!!』』」」」」」」」」」」」」」」」」」


「悪い悪い…って、もう決着付いてた!?」


 どうやら試合が始まってからずっと話し込んでたらしい。審判が試合が始まっているのに何でそんなに話し込んでるかな…


「守の母ちゃんの勝ち!」


「あ!台詞取られた!第一試合しか審判しなかったくせに!!」


「黙れ!気絶してたんだから仕方ねえだろ!」


 口論を始めた審判失格の二人はほっとこう。

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