第百四十九話 守の秘策?前の守とは一味違う!?
一話目。
今日は終業式だー!
でも夏休み忙しいからあんま今までとかわんねー!
うわああああああああああ!!
作者の夏休みは犠牲となったのだ。
課題研究の犠牲にな…
「守か…楽勝ね。」
「何…?」
第四回戦開始前。キャビはリングの上に来ると、そう言った。どうやらもうお仕事モードらしい。
っと、そんな事より、だ。
「楽勝って、どういう意味だ?」
「そのままの意味。この前のことを忘れた?守はなす術も無く剣をのど元に突きつけられた。よって瞬殺も可能。殺さないけど。」
そういうことか。だが…
「残念ながら、あの時の俺と今の俺は違う。一回とはいえ、伊達に地獄の訓練をしてたわけじゃない。
なめてかかってくると、痛い目見るぞ。」
「楽しみにしとく。せいぜいすぐに負けないように気をつけてね。そうじゃなきゃつまらない。」
やっぱり俺を見くびっているようだな…まあ、そのほうが油断を誘いやすいし、そう言う意味では利益があるな。
俺には秘策がある。この前とは違うとはいえ、前にあんなにあっさり負けたのに、何の策も無しにキャビと戦おうとするほど俺は愚かじゃない。
「第四回戦、始め!」
太郎が合図すると同時に、俺は障壁をせり上げて上に上がる。
「フラルの真似のつもり?」
「そうとも言えるが、違うとも言える!」
上に上がった俺は、そこから飛び降り、自分の近くに障壁を出して、それを蹴ってキャビに目掛けて突っ込む。
突っ込む方向にせり出させてスピードアップを図る事も忘れない。
「そんな単調な攻撃、簡単に避けられる。」
だがその攻撃は避けられる。しかし、これは本命の攻撃ではない。
俺は地面に着く前に柔らかめの障壁を出して、片手でバック宙の要領で方向転換をし、けりを放つ。
魔法で身体強化をしているので、片手でバック宙という荒業が出来た。
「なっ!?」
キャビは方向転換に驚き、一瞬動きが止まる。
そのおかげか、攻撃はちゃんと当たった。
「ぐっ…!」
さて、ここからだ。
思いついた作戦はこれだけだ。その為、ここからは素の実力が試される。訓練の成果を期待するしかない。
「それで終わり?なら、こっちから行くよ?」
キャビはこちらにかなりの勢いで突っ込んできた。
「うおっと!」
障壁を出し、キャビの進路を阻む。が、
「飛び越えれば、何の問題も無い!」
キャビは障壁を飛び越え、上から攻撃してくる。
「あぶなっ!?」
俺は後ろに跳んで避けるが、続けざまに攻撃してくる。
その攻撃を後ろに下がり続けることによって避けていると、リングの隅に追いやられた。
「これで終わり。」
「な!?早…ぐっ…」
さっきまで続けてきた攻撃よりも早い攻撃が来て、俺はそれに対応できずに食らった。
そしてリングから落ちる。
「場外!よって、キャビの勝ち!!」
この短時間で審判が板に付いてきた気がする太郎のジャッジに、俺は深い絶望感のようなものを感じた。
…あの罰ゲームが近づいてきやがった…やべえよ…
前書きにあった課題研究は二ヶ月ほど前から続いていて、これまで居残り居残りと言っていたのは課題研究のことです。
…決して成績が悪かったから補習してたとかではありませんよ?




