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第百四十八話 リカバの実って木の実なのか?第三回戦!?

一話目。

「リセス、リカバの実だ。食え。」


「ありがとうございます。」


 第二試合が終わり、太郎が倒れたリセスに赤く透き通った八面のさいころみたいな形状の物体を投げ渡した。

 …って、おい!


「それどっからどう見ても石じゃねえか!」


「俺も最初はそう思ったよ。でもあれは普通にかじれるし、木になってたし、味もする。完全に木の実なんだ…あれでもな。」


 嘘だろうと思ってリセスを見るが、リセスはさっき投げ渡された物体をかじっていた。

 林檎をかじったような音もしている。リカバの実って、あんな形だったのか…パッと見、リセスが石を食ってるようにしか見えない…

 ん?石みたいな木の実…まさか。


「ギーナ、ちょっと来てくれ。」


「なに?」


 ギーナを呼び、ポケットからあれが入っている障壁を出し、その下に障壁を出してから、手に触れないようにしてあれを入れている障壁を解除する。


「これ、木の実じゃないよな?」


 そう。あれ、とは性転換機能を持たせた石(?)のことだ。

 幸い、少なくとも今は腐っていないようだが、もしこれが木の実ならいずれは…


「………」


「…あれ?どうした?もしもし?」


 石(?)を見たギーナは、そのまま固まって動かなくなった。

 まさかこの石…見ると石化するいわくつきのものだったのか!?

 ん?じゃあ何で俺は無事なんだ?う~む、わからん。


「そ…その石は…」


 ギーナがようやく動き出した。別に石化したわけじゃなかったようだ。良かった。


「その石!どこにあったの!?」


「へ!?め、メタフォの森に落ちてたんだ…」


 あまりの勢いに圧倒されてしまったが、何とか答えた。


「……詳しい事は後で話すから、とにかくその石を守が持ってることは隠しておいて。」


「あ、ああ…」


 なにやら難しい顔をし、意味深長な事を行った後、ギーナは戻っていった。

 このダイヤによく似た石の正体が気になるが、今はとにかくトーナメントに集中しよう。あの罰ゲームを受けるわけにはいかないからな。







 三回戦目。

 ギーナ対ハク。


「ギ~ナ~、正々堂々勝負だ~。」


「望むところよ!」


「第三回戦!スタート!!」


 試合開始の合図とともに、ハクが空へと飛んでいく。

 そう言えば、フラルの能力は空を飛ぶだったな。同一人物のハクも、俺と高壁と同じようにフラルと能力が同じみたいだな。


「正々堂々とか言っておきながら、開始早々空飛ぶの!?」


「何とでも言え~。」


 あののんびり口調に腹黒い性格ときたか…ギャップもあいまって、とんでもない奴に思えてくるな。

 ハクはギーナの指摘なんぞ知った事かと言わんばかりに空から魔法を使い、爆撃機もかくやという勢いでギーナを攻撃する。


「ま、私に射程距離なんてあったもんじゃないかもしれないけどね。」


 ギーナが何かボソッと呟いたが、俺にも、恐らく他の皆にも聞こえなかっただろう。

 ギーナはハクの攻撃を、バリヤーのようなもので防ぐ。


「…さすがエルフね。魔法の威力が強い…だけど!」


 ハクの攻撃を防ぐのにかなり力を使っていた様子のギーナだったが、それでも防ぎきった。


「防がれた~?」


「次は私の番ね。」


 攻撃を防がれたハクは意外そうな表情を浮かべたが、それも一瞬。一秒後にはギーナの台詞を聞き、臨戦態勢のような険しい表情になった。


「これを避けられるかしら!?」


 ギーナの台詞が終わるのが早いか、ハクに相当な量の炎、水、雷、光線が向かっていった。

 ハクは上下左右、縦横無尽に飛び、なんとかという感じで避ける。どこのシューティングゲームだ?いつ発売なんだ?売ってたとしても買わんが。


「近づけない~。」


 ハクが険しい表情をしながら、未だに来る弾幕を必死で避けつつ言った。

 まあ、あの物量の前には近づく事すら敵わんだろうな。俺にも無理だ。


「これでとどめよ。」


 ギーナは他の攻撃何ぞとは比べ物にならない速さの水の玉を発射し、ハクを撃ち落した。

 そして落ちて来たハクは、


「参った~…勝てない~…」


 降参の意を示した。


「勝者、ギーナ!」


 よって、第三回戦はギーナの勝利となった。さて、第四回戦は俺か…

あ、あぶねえ…執筆中に夢の世界が垣間見えたぜ…

と言うわけで、おやすみなさい。

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