第百四十二話 分かってたのに?本当は恐い名剣の話!?
一話目。
今回書くのは時間かかったな…
だらだらしすぎたか…
「…もう勘弁してくれ…」
寝れない。ここまで来れば分かってた。分かってたよ?
でもさ、対策が無いじゃん。分かってた意味無いじゃん。
ああああああ!!もうこの生活リズムは直らんのか!暇に殺されそうだ!!
とはいえ、ここで外に出て行けば…どうなるか分からない…!
これまでは…
1異世界に飛ばされた。
2追いかけられた。
3魔物と戦う事になり、帯剣を強制された。
うん。碌な事になってない。よって、今外に出かけるわけには行かない。
…いや、待てよ?夕食の時ギーナに聞いた話によると、確か、今日からティエスの実と食っても大丈夫な日…
なら、ここでメタフォの森に出かけて…ティエスの実を取ってくれば…
よし、行こう。外に出かけるからといって、必ず何かが起こるわけでもあるまい。
今日なら何も無いと信じているぞ!
そう思い、俺は寝ているデュア(寝るのかよ!)とソードホルダーを持って出かけた。
この思考が、どこからどう見てもフラグにしか見えないことに気付かずに…
そして、性転換できるダイヤっぽい石の存在を忘れて…
「見つからない…」
メタフォの森に着いたは良いが、なかなかティエスの実が見つからない。
あ~あ、ティエスの実が降ってくれば良いのにな~
ん?
「ムグッ!?」
「静かにしろ。」
突然口を布でふさがれた。
俺は必死に暴れ、何とか抜け出す。
「くっ…やはり薬が必要だったか…!こんなところでケチるんじゃなかった!!」
口を押さえてきたと思われる奴が何かスゲー物騒な事を言っているが、そんな事を気にしている場合ではない。
当然、逃げる。
「な!?待て!」
何故か虚を突いたようだが、何で逃げないと思ったんだか。
追っては来たようだが、追いついては来なかった。
しかし…これじゃあ、ティエスの実が取れないな…って、ん?ここどこだ?
分からない場所に出てきてしまった。あいつめ…暗くて誰だかは分からなかったが、次にあったときはコテンパンにしてくれる!!
覚悟しておけ!お?アレは…
「やった!ラッキー、ティエスの実だ!」
少し見上げてみると、木の上にティエスの実が生っていることが確認できた。
1、2、3、4、おお、何とか間に合うな。
難なく取れたものの、ここで安心は食うことは出来ない。さっきのやつが来る可能性もあるしな。
さて、早く帰るか。
「待て!」
…何故ばれた。
「何故分かった!そしてお前の目的は何だ!」
「お前が走っていった方向を走っていたらここに来た!目的は、お前の背中にある剣を持って来いという依頼を果たすためだ!」
また剣か。黒タイツの同類か。
「という訳で、その剣を渡せ!」
「…なんでお前に渡さなきゃいけないんだ?渡すメリットが俺に無いだろう。」
「ならば、死ねぇ!」
さっきの男は、剣を持って飛び掛ってきた。俺もデュアを抜き、奴の剣を受け止めるために構える。
そして、衝突。
「…は?」
「何!?」
しかし、相手の剣はスッパリと切れ、断面はきれいになっている。
『…そんな普通の剣で、我と戦うというのか?さすがに我を愚弄しすぎている。』
いつから起きていたのか、デュアが言った。
「何!?愚弄だと!?」
『そうだ。貴様は我の切れ味をなめきっている。我と戦うというのなら、我と並ぶような名剣でも持って来い。
でなければ、我の相手など、到底出来ん。』
デュアがカッコいい…こいつ、剣を切る事もできたのか…俺もびっくりしたぞ。
「だ、だが!俺の目的は剣を奪う事!剣さえ奪ってしまえば…!」
『我は自分の意思で浮く事も出来る。奪ったところで、お前を串刺しにする事も出来るのだぞ?』
その言葉を聞いたアイツは一目散に逃げて言った。あの切れ味を見せられた後じゃな…コイツの味方のはずの俺も恐い。
『では行くか。守。』
「は、はい!」
『?』
俺は今更ながらに知ったデュアの恐ろしさにビクビクしながら、ギーナの家に戻っていった。




