第百三十一話 ここから出るには?声の正体!?
三話目。
総合評価100…だと…
テンション上がってきた!これで書ける!!
「ぬおー!ここから出せー!!」
『出さぬ。我の出した試練にクリアしない限りはな。』
「なんだとー!じゃあ早くその試練とやらを出せー!うがー!」
『…その訳の分からない叫び声は何なのだ?』
実は俺にもよく分からない。どっかで聞いたことがあるだけだ。
『まあいい。では、まずは我の姿を見せよう。部屋の中央にその明かりを向けよ。』
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「うおっ!?」
声が自分の姿を見せるとかいったあたりで、地震のような揺れが起こった。
言われた通りに明かりをこの部屋の中央あたりにライトを向ける。すると、真ん中だけ、いつ出来たのか、丸い穴が開いていた。
その穴から、何かが出てくる。
「これは…」
穴から出てきた丸い床は、先ほど開いていた床にジャストフィットしていた。
そして、その上には…
「剣?」
水晶のようにきれいに透き通った、エメラルドグリーンのような色のまっすぐな剣が刺さっていた。
ロングソードのような感じだ。
『そう。我は剣である。銘はデュアだ。』
「まるで人みたいな名前だな。」
『そうだな。それと関係があるのかは分からんが…』
ピカッ!
「うわ!?」
突然剣が光った。
なんか驚いてばかりな気がする。
『この通り、我は人の姿にもなれる。』
「ええ!?」
光が収まると、剣が刺さっていた場所には、一人の少女が居た。髪の色も目の色も、先ほどの剣と全く一緒だった。
…足が床に刺さっているが。
「…足、大丈夫か?」
『…それを言うな。それより、元の姿に戻るぞ。』
しかし、思うのだが、フォルフしかり、こいつしかり、なんで人の姿になってもなおテレパシーを使って話をするのだろうか。
…ひょっとして、喋り方が分からないとか?
と、考えている内に、デュアが剣の姿に戻る。
『…では、試練の内容を言おうか。試練は、これから出てくる魔物を我を使って倒すこと。他の手段で魔物を倒した場合、我は貴様について行く事は無い。』
「いや、持って行こうとも思わないんだが。」
『な!?それでは条件を破り放題ではないか!』
「俺に言われてもなあ…」
実際、この剣をお持ち帰りしたところで、メリットは無い。それどころか、元の世界に帰る時に持ち帰ると銃刀法違反で捕まるので、現代に持っていく訳にも行かない。と、メリットどころか問題にしかならない。
そんな物を、どうして持って行きたがるか。
あ、こいつ人の姿にもなれるから良いのか?でも、うっかり剣の姿になると、面倒だよな…
『ムムム…で、では、一体どうすれば、この条件を呑んでくれるのだ?』
「ここから出せ。」
『…それがあったか。では、条件を呑まない場合、この地下室の鍵は開けない。で良いな?』
「…こっから出れんなら何でも良いや。でもお前は置いていく。面倒ごとしか無さそうだ。」
『駄目だ!この試練をクリアしたものにしかついて行けんのだ!そう言う決まりになっていると、我をここに置いたやつが言っていたからな!』
「じゃあ、別のヤツが来るまで待てよ…」
『嫌だ!今までどれだけ放置されたのか!貴様には分かるまい!!そして放置されていた間の寂しさも!辛さも!暇さも!』
「暇だったのかよ。最後の暇のおかげで、いろいろぶち壊しだったぞ。」
『そんな事知るか!貴様が試練を乗り越えた場合、貴様がどれだけ反対しようがついて行くぞ!!人の姿にもなれることだしな!』
なんというわがままな剣だ。しかし、謎が多いなコイツは。人の姿にはなれるし、テレパシーが使えるし、意思もあるし…なんだこのUMAは。
「まあ、いいか。じゃあ、その条件を呑んでやる。そんで、試練を越えてお前も連れて行く。それで良いんだろ?」
『そうだ。それで良い。』
幸い、父さんから剣術の指導は受けている。あまり思い出したくは無いが、震えている場合でもあるまい。
そう思った俺は、まずは剣を取るべく、部屋の中央へと歩いていった。
まだだ!眠いけどまだ書ける!




