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第百二十三話 リセスと黒服の接触?いつの間にかやばい状況に!?

一話目。

起きたのが四時…

 しばらくして、ついにリセスが黒服と接触した。

 俺は暇だったので、その様子を、物陰から実況(小声で)することにした。

 

「おっと?両者なにやら話し込んでますね?」

 

「それはそうでしょう。話し合うのが目的なんですから。」

 

 高壁だかアンカーだかの解説が入る。マジでどっちだ?声も同じだから全く分からん。

 ついでに、皆の服装はリセスがいつの間にか用意していたものだ。もちろん、デザインとかは四つとも全く同じだ。

 だから、本人である俺たちも、ちょっと目を離すだけで誰が誰だか分からなくなると言う、先行きが不安な状態なのだ。

 

「今の解説はどっちだ?俺は守だ。」

 

「今のは私。高壁。」

 

 そっちだったか。まあ、なんとなくそんな気はしてたが。

 ま、ぼちぼち続けますかね。

 

「おや?まだ話し込んでいますね?」

 

「それはそうでしょう。そんなに簡単に終わるものなら私達が呼ばれることはありませんから。」

 

「なにやら、両者ともに言い争っているように見えますね。」

 

「おそらく、今まさに意見の食い違いが起きているのでしょう。話し合いは、佳境を迎えたと言いますか。」

 

「おおっと!リセス選手、手紙を黒服に押し付け、こちらに向かってきています!」

 

「もう話が終わったようですね。早いものです。」

 

「しかし、黒服選手も負けていない!手紙を懐にしまいつつ、リセス選手を追いかけます!さて、リセス選手、逃げられるか!?」

 

「スタートはリセス選手が早かったものの、足の速さは黒服選手の方が上のようです。どちらが勝つか、見ものですね。」

 

「おっとリセス選手、追いつかれたー!そのまま肩をつかまれるー!リセス選手、必死に抵抗しています!」

 

「これは非常にまずいですね、体格からして、力は黒服選手の方が上だと思われます。力比べをすれば恐らく…」

 

「リセス選手!先ほどから全く動けない~!これは勝負ありか!?」

 

「どうやら黒服選手、リセス選手の肩をつかみつつ、説得しているようですね。口が喋っているように動いています。リセス選手もそれに返しているようです。」

 

「ああっと!?リセス選手、首元に手刀を受けたー!リセス選手はぐったりとして動かないー!」

 

「これは明らかにファールですね。誰がどう見ても、黒服選手に逃げ場は無いでしょう。」

 

「ぐったりしたリセス選手を、黒服選手が運びます。」

 

「周りの視線なんてまったく気にしていないところが凄いですね。私があんな視線を受けたら、必死にその場から逃げてしまうでしょう。」

 

「おい!お前ら実況してないで助けてあげてください!!」

 

「「え?…あっ!」」

 

 しまった!何気なくリセス誘拐されてんじゃん!気絶してんじゃん!やばいじゃん!

 

「あっじゃないですよ!早く行きますよ!!」

 

「おう!」

 

「わかった!」

 

 俺たちは、気絶したリセスを運んでいる黒服のところへ急いだ。

 …なんであそこまで実況に夢中になったのだろうか?

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