表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
126/630

第百二十話 話についていけない?しまったつい!?

二話目。

「それは俺たちに女になれと!?」

 

「そんな無茶、聞けるか!」

 

 俺とアンカーは、当然のように反論する。

 

「大丈夫。私も後で同じ事をしますから。アンカーさんがあっちの世界に戻って、外出したいなんて思ったら、私と高壁さんがティエスの実を食べます。」

 

「え!?私も!?」

 

「……リセスさんの覚悟は分かりました。良いでしょう。」

 

「え?俺は?俺には何の得も無いんだが…というか、そんなら高壁だけで良いんじゃ…」

 

「えっと…なんで私もティエスの実を食べるみたいな流れになってるの?」

 

 リセスとアンカーは自分同士で話が進んでいるが、俺と高壁は全く話についていけない。

 何で俺たちまで巻き込まれてんの?

 

「守さん、高壁さん、ここは一つ、無償のボランティアだと思って、どうか…」

 

「「なんでだよ!!」」

 

 無償のボランティアで納得できるか!

 

「ええい、つべこべ言わずに食べるが良い、です!」

 

「んぐ!?」

 

 そう言うと、リセスはどこから取り出したのか、手に何かを持って、それを俺の口に突っ込んできた。

 俺はつい、口の中のものを咀嚼し、飲み込んでしまった。

 こ、この味は…忘れもしない…!

 

「ひへふほ…ひ…(ティエスの…実…)」

 

 バタ

 

 俺は自身が倒れる音を他人事のように聞き、意識を手放した。

 

 

 

 

 

 俺は目が覚めると、場所の確認もせず、すぐに自分の体を見た。

 すると、リセスの企み通り、俺は女になっていた。

 

「…はぁ…」

 

 嫌なんだよな~この体。

 ナンパされるわ、そのあと戦闘になるわで…

 

「ドンマイ、守。」

 

 横には高壁が居た。口調で分かる。

 

「あ、起きましたか。いろいろとすいません。後で何らかの形で埋め合わせをするので、許してください。」

 

 今のはリセスだろう。口調で分かる。

 

「…はっ!俺は一体…な!?何ですかこれは!?」

 

 今のはリセ…え?さっきのがリセス?だったら今のは…?

 …まさか…

 

「あ、起きた?アンカー。」

 

 やっぱりか!やっぱりその突然起き上がったリセス(?)は、アンカーだったか!

 

「え?えっと…ってええ!?その人は誰ですか!?」

 

 起きたアンカーは、俺を見て驚いている。

 

「俺だ、守だ。」

 

「ええ!?本当にそっくりですね!」

 

「お前も人のことを言えんのだがな…鏡を見てみろ。」

 

「鏡…?うわ!?いつの間に回りこんだんですかリセスさん!?」

 

 鏡を覗き込んだアンカーが驚く。

 

「私はここですよアンカーさん…」

 

「ええ!?じゃあここに居るのは…」

 

「それは鏡で、そこに映ってるのはアンカーだよ。」

 

「ええええええ!?」

 

 リセスと他数名の部屋でのこの騒動が収まるのは、しばらく後だった。

何かこのパターン多いな…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ