第百十話 なんでも良いは結構困る?路地裏と言えばアイツ!?
一話目。
タイトルのアイツとは誰でしょうか?
皆さんも考えてみてください。正解は後書きに。
あの場から離れた俺は、何か無いかな~というノリで、機能を付けられる物を探していた。
しかし、なんでもいいって言うのは本当に困るんだな。
何か「晩御飯何が良い?」って訊いて「なんでも良い。」って答えられた主婦の気持ちが分かったぜ…
マジで何にするかな…最悪その辺の石ころでも良いんだが、その辺に落ちているものだと落とした時に見つけられなくなる。
よって、その辺の石ころは却下。となると、この前のような落ちても見つかる、ポケットサイズの何かにしなければならない。
ポケットサイズの理由は持ち運びに便利だからだ。まさか重くて持ち運べないようなものにするわけにもいくまい。
…ん?じゃあ、一回男に戻って、障壁に機能を付ければ……そうしよう。
って、また人気の無いところに行かなきゃならんのか…二度手間とは効率が悪い。
まあ、いいか。探そう。ついでに機能を付ける障壁の形も考えないとな。
俺は人気の無いところを探しに、歩いていった。
「よし、ここで良いか。」
俺が今いるのは狭い路地裏だ。建物の裏で、入ってきたところから一度曲がり角があり、行き止まりになっているので、大通りから見えることも無いだろう。
分かりやすく言うと、L字みたいな感じだ。
じゃあ、早く終わすか。
まず、機能を消した石に、再び触れると性別が変わる機能を付ける。そしてその石に触れ、男に戻る。
次に、機能を付ける障壁を出す。更にまた石に触れ、女になる。んで、障壁に、今いる世界以外の世界を思い浮かべた時に思い浮かべた世界に移動する機能を付け、また石に触れて男に戻る。最後に石を障壁に入れて終わり。
よし、これでOKだ。後はあの三人を連れて行くかどうかだな。
まあ、とりあえず路地裏から出よう。と思った次の瞬間。
「離してよ!」
「ダメよ!」
なんて声が聞こえてきた。聞き間違いでなければ俺がここに入ってきたところからだった気が…気のせいだよな?
「あ!誰かいるよ!?」
「え?…あ!本当だ!」
来たのは一見普通の女子と筋肉ムキムキの女子だ。一体なんなんだ?
「あんたは何なの!?ここで何してんの!?」
これはめんどくさい。何て答えても無駄な気しかしない。
「何かあるかなと思って入ってきたら行き止まりだった。もう帰るところだ。」
「へえ…本当かな?」
もちろん嘘だ。
「ああ。本当だ。じゃあな。」
と言って俺は障壁をせり上がらせて近くの建物の屋根に飛び移っていった。
しばらくしてあの路地裏から、「ギーナ様のファンクラブに入らない?」とか聞こえてきた…様な気がした。
という訳で、正解はマソー(女)でした~。
まあ、分かった人のほうが少ないんじゃないですか?
あと、本編だけじゃ分かりづらくてごめんなさい。




