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プレゼントって意外と高い……

今回は、新しい登場人物も展開もありません。


ただ日常的なのを目指したかったです。

------始まりの城  城内・謁見の間


「王様、レン様がお越しになられました」


「そうかそうか、通せ」


「はっ」


「ってもう、来てるんだけどね」


たくっ、さっさと終わらせて城下町でユナの服買ってやらないと、寒そうにしてたからな。やっぱ『配下』が苦しんでても俺がやったわけじゃないのは興奮しないしなぁ。


「もう入っていたか。ふむ、お前達、少し席をはずせ」


「はっ」


おぉ~、王様が一言号令を掛けただけでみんな揃って出てったよ。規律取れてんな。

つーか絶対王様より騎士団長の方が上に立つ者としてはいいと思うんだがな。


「で、どうじゃったのじゃ?」


「あぁ、はい。魔物は一人しかいませんでしたね。前はもう一人いたらしいんですが今はいないっぽいですね。いちおうこのあと準備した後山の奥の墓場調べに行きますけどね。あと買い物するんで請求書送ってもいいですかね」


「いいだろう門番から受け取ってくれ。では詳しい報告は墓場の調査後に聞こう」


「えぇ、分かりました。では」



------城下町  防具屋・衣服コーナー


うーん、あいつに似合いそうな服がないな。こっちのワンピースもいいけど、ただの布のドレスもいい感じそうだしなぁ。まあでも素材がいいから何着せても似合うか。いや、でも初めてのプレゼントだしなぁなるべく良いのをあげたいしな、今後のためにも。いいものあげとけば少しは関係を良好に出来るだろ、たぶん。


「何かお探しですか?」


おお店員さんいいとこに来たな。アドバイス貰えば良いもん買えるかな?

いや、やっぱり俺が選んだほうがいいのか?

ここは無難にアドバイス貰うか。


「ええ、ちょっとプレゼントを探してて」


「まあ、彼女さんへのプレゼントですか?」


「あ、はいそんなとこです。なんかお勧め二着ぐらいありませんかね?」


二着あればまあ選択の余地があるだろ。まあ拒否ったら無理やりにでも着せるけどな。

あれ?つーかサイズしんねー!!しゃーねーからS、M、Lそれぞれ買うか。

余ったら新しく『配下』出来たとき使えるからな。


「えーと、女性でしたら、こちらの布のドレスか絹のローブがお勧めですね」


「じゃあそれをS,L,M一着ずつください」


「え?えーと全部で六着でよろしいですか?」


「はい。ああ、金はここに請求してください。これ城の門番に渡すとお金もらえますから」


確か会計の時に渡せばいいんだよな。門番も若干引いてたなだって領収証五十枚貰ってきたしな。

いくらまでオッケーなんだっけ?まあこの程度の買い物余裕だろ。


「はい。ではこちらのお値段になります。よろしいですか?」


えーっと、そこそこな値段だな。俺の装備の合計より高いな。

でも女の子へのプレゼントとしては安い方だな。


「はい。いいです」


「ではお買い上げありがとうございます。このままお持ち帰りいたしますか?」


「それでお願いします」



------西の山付近  ソルシの森


あれ?ユナが見当たらない。どこ行ったんだあいつ。

隠れてんだったら『調教』だな。


「ユナー、どこだー?」


「ここにいるわよ」


「お前そんなとこにいて隠れてたのか?」


こいつ木の上から下りてきやがって。さて隠れてたのか隠れてなかったのか。

少し質問してみるか。


「か、隠れてないわよ!だからお仕置きはよして、ね?」


「じゃあなんで上から来たんだよ」


「それは隠れるっていうより、その、あのね、あんたがもっと友達みたいに接していいっていうから一回ぐらい驚かしてみたいなって思って」


「それって隠れてんだろ」


「だって今までずっと一人だったからこういうことしたことないし、他に方法知らないし。あんた以外の人にやると逃げられるか攻撃してくるかだから。あんたとなら出来るかなって思っただけで……」


白い頬を赤く染め唇を尖らせてプイッとそっぽを向くユナ。

こいつ単に寂しかったって言うかコミュニケーションが取りたかっただけか。

可愛いとこあんじゃん。


「そうなら別にいいか。ただ今度やったらお仕置きな。そういや墓場に魔物っているか?」


「え?墓場?たしか気配は感じるけど最近はゾンビも進化してるから腐敗臭がなくて気がつかないわよ。でもあそこでゾンビが生まれるとしたら死体の量から見て一体ぐらいじゃない?あと多分だけどグールもいるわよ、ルーちゃんがいると思うんだけど」


確かに一回ゾンビとは会ったけど腐敗臭がしないんだよな、つーか嫌な匂いが全般しねぇ。体ところどころ裂けてんのにな。


「じゃあ捕まえに行くか」


「私も?」


「当たり前だろ、その代わりお前は俺が何かを指示する以外はずっとなにもせずに見てろ」


「それだけ?」


「ああ、それだけだ」


あぁぁぁ、ニヤケ面になりそうだ。見てるだけがどんだけつらいかを教えてやろう。

今回はお前の時みたいに力でねじ伏せに行かないしな。ゾンビは一番簡単だし、グールだったら準備はいつでもしてあるしな。うまく出来ればいいんだけど。

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