筋肉痛って辛いんだぜ?
今回はユナが主役となっているつもりです。
多分……ね。
------洋館 レンの部屋
「んんっ……くぁっ……ふっぁっ……や…やめろぉ」
俺の腕の中でセリアが頬を染めながら喘いでいる。
まぁ喘いでいる原因は俺がこいつを後ろから抱きすくめて胸をもんでいるからだな。うん。
「嫌だね。主に向かって挑んできて負けたんだ。またやられないように『調教』するのは普通だろ」
「ほっ…他にも方法がぁ……あるだろうっ」
「うーんだってお前のいい感じの触り心地なんだよ。それに俺とルルのあまーい蜜月を邪魔したんだからお前に拒否権はない」
「だからとっ……言ってぇ…んっ」
こいつ弄るのユナをイジメルのくらい面白いな。
この程よい弾力、スベスベの肌、手に収まるジャストな大きさ。どれを取ってもど真ん中直球ドストライク。
「服の上からだからいいだろ」
「下着を着ていないっ…からぁ……ほとんど同じだぁ」
それに小さめの服を着せてるから体のラインがくっきり出てるもんな。
控えめながらもユナとは違いしっかり自己主張している胸、ノイの幼児体型とは違いいい感じにくびれたウエスト、シエルのぷにっとした腹まわりとはちがい引き締まった腹。
いや、決して他の奴らを見下してるわけじゃないぞ?まあ全員が全員それぞれにいいとこがあるからいいんだ、うん。
「え?付けてないの?ヘンタイだな」
「お前っ…がぁ……つけるなとぉ…ふっんっ……言ったからぁ…だろぅ」
「律儀に守ってるんだから偉いよな。まさか下まで付けてないのか?」
「ショーツはっ…付けているっ……」
「まぁ俺との約束だからな。偉いなセリアは。こんなに偉かったらご褒美をあげないとなぁ」
スッと右手を服の中に入れ優しく胸を掴む。左手は胸から下ろし太ももを撫であげる。
「ひゃっ…ぁん……お、おいっ……胸をぉ直で揉むなぁ……」
少しだけこちらを振り向きプルプル震えながら抗議の言葉を口にするセリア。
まだ何かを言おうとしていたが頬にキスをし耳元でささやく。
「でも、気持ちいいだろ?」
「き、気持ち良くなんかあるわけないだろうっ」
「嘘はいけないな。気持ちいいからここが触ってほしくてこうなってるんだろ?」
セリアの胸のてっぺん。最も自己主張の激しい突起を摘む。
強弱、緩急を付けて摘んだり、転がしたり捻ったり、抓ったり引っ張ったりする。
「あっ……やぁん…ふっ……そこはダメだぁ…きゃうっ…」
「どこがどうダメなのかな?」
左手を太ももから足の付け根、きわどい位置に持っていき掻くように撫でる。
ここよりも中心に寄るのはダメだな。
「そのっ…ふぁ……んっ…んぁぅ……」
羞恥からか先ほどよりも顔を赤くし目を潤ませながら言葉を口にしようとする。
その口はパクパクと動かし左端からよだれを垂らしている。
「んやぁ……ち…ち」
おぉ、あと少し、喉まで出かかってるな。
そのあと少しという所で部屋にノイが入ってくる。
「レン……お風呂…入ろ?」
「ん、もうそんな時間か。じゃあセリア今日はここまでだ。部屋に戻れ。いや疲れてるんだったらここで寝ててもいいぞ」
手を引き抜く際に突起を一番強くギュッと抓ってから引き抜く。
その瞬間背を仰け反らせピンと指を伸ばし体をビクンビクンとさせる。
俺がベットから離れるとくたぁっと糸の切れた人形のようにベットに寝転ぶセリア。
「よし。じゃあ行くか」
「レン……だっこ」
「なんか今日はやけに甘えてくるな」
そう、今日はやけにノイが甘えてくる。『今日は』と言っても会ってからまだ大してたっていないのだが。
具体的には朝に前ならベットに無断で潜り込んできていただけなのに首に手を回して抱きついていたり、
ルルと出かける前に駄々をこねてキスをせがんできたり、等々スキンシップが少々多い。
「だって……今日あんまり構ってくれなかった…ルルって人とセリアにばっかり構ってたから………それに…レンが二人で何かしてるの見るとこう…胸がモヤモヤする……でも…モヤモヤはレンにくっついてると無くなる」
おぉ、珍しくノイが饒舌だ。それだけ寂しかったんだろうか。
心なしか顔つきも不機嫌そうだ。
「寂しかったのか?」
「……うん……なんかユナも…機嫌悪かった」
「ごめんな。んじゃあまぁ風呂行くか」
歩きだした所をノイにつかまる。
普段感情を顔に出さないノイが明らかに不満げな顔をしている。
「だっこ……してくれないとヤダ」
ちっ、さっきあんなことしてたからものすごく手が疲れてんだが。
お姫様だっこは無理だから単に抱き抱えればいいか。
「よっと……いこうか」
「レン………だいすき」
「はいはい、俺もだよ」
甘えてくるのはいいが、可愛いからいいんだが、辛い。
『覚醒』使った後の筋肉痛の腕じゃ辛くて仕方ない。さっきのセリアの時も無理してたのに。
大浴場までが遠い。もう二階にある小さい風呂でいいか。
------二階・談話室 入浴後
「ふぁ~~……んっ」
風呂入った後ってなんでこうも眠くなるんだろうか。
独特の感じが心地いいな。
「レンー!これチャンネルってどう変えるんだっけー!」
ユナが映像放映魔法石の前で大声を出す。
それ操作めんどいんだけどなぁ。最新型は簡単だけど高いしどうせ映像の綺麗さは変わらんしな買い換えてないんだよな。
「あ~っとだな。右上らへんにあるスイッチ押してから~~」
「スイッチってどれよ?」
「だから、右上らへんにあるって」
「見つからないんだけど?」
「ちっと行くから待ってろ」
椅子から立ち上がり少し背伸びをする。
ユナの後ろから魔法石に手を掛ける。
「よく見てろよ?この辺りにスイッチがあるからこれ押して、左側のウィンドウに数字を打ち込んで、中央にある一番でっかいスイッチ押して、初めに押したスイッチをもう一回押す」
「難しいわね」
「ユナならすぐ出来るさ」
頭を撫でようとするとビクッと震え少し体を後ろにずらすユナ。
そのあとすぐにハッとしたように元の位置に戻ってくる。
「?」
どうしたんだ?やっぱりまだ最初の恐怖感か?
でもネックレスも緑だし少しは落ち着いてるはずなんだがなぁ。
「つーかこんな時間にこんなもん見てたら目ぇ悪くすんぞ?風邪だってひくかもしんねぇし」
「いいの私は生まれたときから視力はすごくいいんだから」
「視力じゃなくてお前が心配なんだよ」
「へ?」
ユナの首に手を回し抱きしめる。あすなろ抱きとか言う奴だ。
細いな、ホント細い。少し力加減を間違えたら折れてしまいそうなぐらいに細い。
あぁ、なんか雰囲気に流されそうだ。こいつを完全に従えようとしてこんなことしたのに。
「ちょ、ちょっと…なにしてんのよ…」
「初めて会ったときにあんな事したのに…こんな事言うのはどうかと思うけど……心配なんだ。いやあんな事をしたからこそ心配なんだよ」
ユナを抱きしめたい。隅から隅まで愛でたい。こいつの全てを俺のものにしたい。
こいつを心の底から愛したいし、愛されたい。
感情が、衝動が、欲求が、溢れだす。
普段ならこんな事ねーのに。ハーレムを目指してんのに一人にだけ気持ちを偏らせるなんて情けねぇ。
「あんなに辛く当ったのにフォローも無しだったしな。それにさ……」
「……なによ…」
そっと耳元で囁く。
「好きだ。心の底から大好きだ」
さらにそこから繋げる。
思いつく限りの今の俺の想いを表現する言葉を。
「褒めると直に顔真っ赤にしたする所とか、ちょっかい出すと不機嫌になる所とか、でも構わないと拗ねる所とか、皆のご飯とか作ってくれてお姉さんぶってるけど実はドジが多い所とか。そんなお前の全部が可愛くて、愛らしくて、愛おしい。お前がどう思ってるのか知らないけど…………愛してる」
「きゅ、急にななななな何言ってるのよ!からかわないでよ………本気にしちゃうじゃない」
透き通るような真っ白な肌を耳まで真っ赤に染め俯くユナ。
そんないつも見ているような仕草もいつも以上に俺の感情を掻き立てる。
「本気になってくれよ。俺はとっくに本気だ」
「……ホントに本気にしちゃうわよ?」
くるりと器用にこちらを向き見上げながら問いかけてくる。
若干涙目なのが可愛い。
こんな顔にさせたのは自分なんだと思うと少し罪悪感があるが涙まで俺の物にしたいというのは欲張りだろうか?
「本気にしていいさ」
「私結構欲張りだけどいいの?」
「俺も欲張りだから気にしないさ」
「レンがうざったいって感じるほど求めるわよ?」
「全部受け止めてやる」
「嫉妬深いわよ?」
「そんだけ俺の事を想ってくれてるってことだろ?」
「…………本当に信頼してもいいの?」
「あぁ、たまにいたずらしたりちょっかい掛けるかも知んないけど必要以上に痛めつけたりは絶対にしない」
「私にひどいことしないでくれる?」
「約束する。お前を今までの奴らみたいには扱わない」
そう。たとえ泣かせてしまっても死にかけてもこいつを昔こいつに言いよってきた奴らみたいには扱わない。
最近アクアの力を借りて全員の記憶に入った。皆酷かった。ノイは何回も体バラバラになってるし、シエルは魔女狩りに遭いそうになってた。一番マシだと思われるセリアもずっと戦闘三昧。
その中で一番ユナが酷かった。
俺みたいに言い寄った魔物使いは過去にも三人居たっぽいけど全部が全部裏切られてる。
一回目は凄惨、壮絶という言葉では物足りないほどの虐待を受け、
二回目は売られそうになり、逃げたら殺されかけ、散々だった。
三回目は今までが嘘のように優しく接され大事に大事にされてた。そこまでは良かった。でもそのあと数人の男に抑えつけられレイプされかけた。この時に魔力覚醒しなかったら確実にヤられてたな。
この三回目からユナは基本問答無用で侵入者は燃やすようになった。相手が一人の時は違ったがな。
「レン……レン………レン…レン」
ポロポロと涙を流し腕を俺の背中に回し抱きついてくる。
フルフルと力なく体が震えている。
「泣くなよ。どんな顔でも可愛いけど笑ってる方が可愛いぜ?」
「グスッ…うん……でもね………怖いんだもん。いつかレンもあの人たちみたいになるんじゃないかって。だったら嘘でも幻想でもこの時間を噛みしめてたいって思ったら涙が…とまらな…くて」
「絶対にそんなことはならない。約束する。お前を大事にするし一人になんかしたりしない。ずっと何があっても俺がお前を守る」
「嘘じゃ…ないんだよね?」
「ホントだよ。『約束は絶対に守る』…人との関係を良好に築く為の常識だぜ?やっぱりまだ怖いか?」
「うん…レンはホントは優しいってわかってるけど……始めあんなにされたし」
「あれは……ホントに悪かったと思ってる」
「ううん…………やっぱり昔のあれが」
落ちついてきていた体の震えが、涙がまた現れる。
思い出すだけでこんなにも心に来るものなのだから計り知れないくらいのトラウマなんだろう。
こいつに責め苦を与えた俺が言えた事じゃないがあんな最低な奴ら会ったらぶっ殺してやる。
「大丈夫だ、落ちつけ。俺が付いてるから」
「…うん」
「もう寝ようか。部屋まで送ってやるよ」
俺が立ってもユナが立とうとしないので抱きかかえる。
ちっこいな、改めてちっさい。守ってやりたいと思うけどいじめたいとも思う。
それよりこいつの部屋どこだっけ?
------ユナの部屋 ドア前
はぁ俺の二つ隣かよ。わざわざ二階歩き回っちまったじゃねーか。
まぁユナが落ちつくまで時間が稼げて良かったか。
降りてくれなかったら筋肉痛で腕がどうにかなってたぜ。
「じゃ、お休み」
「…ちょっと待って」
「ん?」
「その…あのね……一緒に…寝て…くれない?」
上目づかいで見上げ懇願してくる。服の裾をこれでもかというほど握りしめている。
まだ怖いのか?にしても何かに脅えるユナ可愛いな。
「怖がりだなユナは…いいぜそんくらい。着替え持ってくるから部屋ん中で待っててくれ」
「絶対にきてね?嘘ついたら嫌だからね?」
「大丈夫信用してくれ」
「待ってるからね」
「おう大丈夫だ」
はぁ可愛いなぁ。明日は虐めてから甘やかしてやろう。
いや反対でもいいか?
でもうれしいねネックレスが銀に戻ってたぜ。これであいつの俺に対する負の感情は0に近くなったってことだし。後はセリアをどうにかしねーと旅に出られねーし。
ってか明日は学校行かねーと。
成果発表だからな。魔力出来るだけ溜めて皆出せるようにしとかないと。
補足を一つ。
契約の際のアクセサリーの色は信頼度を表しています。
詳しくは今度の人物紹介で。