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その13

 何にか凄い照れくさい事言ってしまった気がする。ハズイな。

 金城はさっきまで、あんなに泣いていたのに機嫌よさそう。女ってわかんね~。

「次は原君の番だね」

「は!?」

 にやりと笑いつつ金城が言う。

「何で一人で居たくなかったの? その前に何で駅のベンチに座ってたの? おねいさんに話してみなよ」

「はぁ~それか」

 オレがため息吐いた為か急に金城がそわそわしだす。

「無理に喋らなくていいよ。ごめん」

「いや違くて、聴いてくたら助かるかも、でも金城の友達が関係するからどうしたら良いかと思ってね」

「理恵?」

 鋭い! なんでわかるんだ。

「そうだよ」

「やっぱり。っでなにがあったの?」


 オレは学校の帰りに工藤と話した事から、今日の事まで一つ一つ話した。

 あ、ヤバい話していたらまた気持ち悪くなってきた……寒気がする自分の手で肩を抱く。

「っえ」

 突然金城に抱きしめられた。びっくりした……。

 何か安心するかも……いやいや。や、やばいから、いつまで抱きしめてるつもりだよ?

「……」

「……」

「金城?」

 オレは小声で呼んでみる。

 金城は顔を真っ赤にしてオレを突き飛ばすように離れた。

 ひどいな~つか笑えてきた。自分から抱きついといてその反応は何だよ。

 つぼに入ったオレは声を出しておもいっきり笑ってしまった。


「笑いすぎだから」

「ごめん。あと、ありがと落ち着いたよ」


 金城が気を取り直すように話しだす。

「……え~と理恵って昔から凄いモテたみたい。綺麗だしスタイル良いし。ふられた事無いのが自慢だったみたいだよ」

「へー」

 金城が可笑しそうに言う

「別に理恵を庇ってるわけじゃないよ。黒川さんを副委員長に推薦したのもたしか理恵中心にやったような」

「そ、そうなんだ」

 凄いやつに気に入られたもんだ。はぁ~。

「あいつにもう会いたくない、明日学校行きたくね~」

「休んじゃえば?」

「それだと根本的解決が無い気がするし、あいつに負けた気がする」

「たまには負けたら?」

「そうかもな」

 何だか納得してしまった。強がってもしょうがないか。

 いつの間にか外が暗くなっている。

「今何時?」

「あ、8時だね」

「そろそろ帰るよ」

「そっか」

 金城が残念そうに言うから……つい頭を撫でてしまった。

「一緒に居てくれてありがとな。助かったよ」

 金城は顔が真っ赤だ。オレまで赤面しそうになる。

「その反応なに? オレまで照れるんだけど」

「うるさ~い」



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