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その11

 

 駅を出ると金城が話しかけてきた。

「どこいく?」

「家帰るんじゃないのか」

「私の家に行きたいの?」

 何だその疑いの目は……まあ言いたい事はわかるが。

「家に向かいつつ考えよう駄目か」

「いいよ。こっちだから」

 そう言うと、先に金城が歩き出す。オレも後れないように歩く。

 何となく黙って2人で歩いていると唐突に金城が言った。

「私の家の方って何もないんだよね」

「そう言う事は早く言えよ」

「今更引き返すのもないよね」

「だな」

「私の家に招待してあげるよ」

「親とか居るとめんどくさいからいいよ」

「うち共働きだからまだ平気」

 ぶっちゃけてるよ。それは平気なのか?

「余計まずくない?あ、兄妹は居るのか」

「私一人っ子だけど」

「……」

「一人になりたくないんじゃないの?」

 何となくわかった。金城も一人が嫌なんだ。

「招待受けるよ」

 そうオレが言うと、金城が嬉しそうに笑った。

 ちゃんと笑ったの今日初かな。

「じゃいこう」


 オレたちは、金城の家へ行く事にして歩き出した。



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