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09話.[本心からの言葉]

 唯ちゃんに謝られた後、僕は斎藤君だけに残ってもらっていた。


「ど、どうした?」

「僕達の間にはなにもありませんでしたから、それで不安にならないでくださいね」

「別になにかがあってもしょうがない、好きな異性といたら手を繋いだりしたくなるだろ」

「ありませんから」


 本当になにもなかった。

 それは自分が動こうとしてから唯ちゃんの様子がおかしかったというのもある。

 けれど分かっていた、あれは確実に効果があったことを。


「あなたみたいに真っ直ぐ動きたかった」

「告白できたんだろ? 昔の俺よりはマシだ」


 普段とは立場が逆になってしまったかのようだった。

 ああ、それこそ振り向かせようと積極的になれば良かった。

 なんだかんだ言って誘いには乗ってくれていたのだから少しぐらいは……いや。


「おめでとうございます」

「ありがとな、だけど敬語はやめろ」

「おめでとう」


 これは本心からの言葉だ。

 もちろん悔しい、だけど恨むようなことをする必要はない。

 僕の好きになった可愛らしい元気なところがよく見られるようになったからだった。

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