狭いけどトンネルの中を進んでみる
「穴、こっちにもありますよ」
「ここにもある」
「ほぼ等間隔で、ありますね」
以前の世界でも、テレビで見たことがある。
「これ、空気取りの穴で間違いないですね」
恐る恐る上半身を入れ、中の様子をうかがう。水平だった穴は先で下へと曲がっている。アナグマが出てきたくらいなのだから、自分が進めないはずはないのだが。
「張って進んで行き止まりになったら、これ戻るのに苦労しそうですよ」
「俺が見に行こう」
ミケさんが言った。
「体が小さい種族属性も、こういう時には役に立つ」
頼もしいですね。
するすると入っていって、間もなく
「先が広い場所に出たぞ」
と中から声がした。
「入って来ても大丈夫そうだ。空気も問題がない。魔素も外よりは薄い」
「背負い籠、持って入れませんね」
「どこかに隠してくるしかないな」
考えて、別の穴に入れた。アナグマに中の食料を食われるかもしれないが、仕方がない。塩だけは、コートのポケットへ入れなおした。
途中までは這って進んだが、急に下に落ちるような感じで進み、広い場所に出たときには頭から落下かと構えたが、ミケさんが待ち構えて支えてくれた。
ありがとう、ミケさん。
自然の洞窟を利用したという感じではない、明らかに人工的に作られた『トンネル』だ。
しかし、ミケさんには問題ない大きさだが、コピペには高さ的に少しキツイ。いわゆる中腰。
「天井、低い」
「俺くらいの身長の種族が作ったと推測できる」
「腰、キツイ」
「なんだかんだ言っても、体は俺より丈夫そうだから大丈夫だろう?」
確かに
「メンタルは弱いが」
それは、余計です。
行ける所まで進んでみようという話になり、魔素の濃度に注意しながら歩いた。
途中、枝分かれ。さて右に進むか左に行くか。
「右のほうで、風が吹くような音がする」
とミケさん。
そちらに進むことにした。
ごうごうという音は次第にはっきりとした,がやがやという大勢の人のざわめきに変わっていった。
この先に大勢の人がいる。
ミニ精霊に先に見に行ってもらった。
笑い声がわっと沸いた。ほどなく、ミニ精霊は戻ってきて、空中に、丸印・そして、小柄でずんぐりとした人の形を描いた。
「そっと、行ってみますか」
地下生活、小柄でガタイの良い体格……。




