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この世界の歴史を聞く。神様はお人好しだったらしい

 プレーリさんの話は壮大にも世界の成り立ちの神話の話から始まった。


 話が長くなりそうなので、絨毯の場所まで戻って座る。燭台に火をつけ、明かりにする。



 その神話は、ざっくりいうと、こうだ。



 -・・・-・・・-・・・-



 何人かの神様がそれぞれ世界を作った。それぞれに、良い出来だった。


 この世界を作った神は、善良で慈悲深く働き者で、しかし、お人好しでおバカだった。


『ぶっちゃけた~』(コピペ心の声)


 うまくいかなかった所や、人を上手に動かせなかった所は、まあ自分が動けばいいやと、思ったらしい。


『よく、いるやつ~』


 神様はチートな色々を自分の体にくっつけて、この世界にダイブ。人間・精霊・獣人・竜・エルフ・ドワーフ・樹人のもとを順々に御用聞きのように、まわった。願い事は基本的に何でも聞いて、まず断ることはなかったらしい。


『ダメ親そのもの~』


 しばらくは、うまくいっていた。自分がいないときに何かあっては大変と、各地に回復の泉をつくって、まわった。しかし、事故は起こった。


 人族の小さな娘が、親が目を離したすきに、事故で亡くなってしまった。即死で、回復も間に合わなかった。魂の輪廻は約束されていたが、親は納得しなかった。


 そして、神がほかの種族のところへ行かなければ娘は死ななかったと、思い込んだ。


『いやいやいや……全員、復活させてたら、この世界、大変なことになりますッて……』


 神様の体そのものが魔素の発生装置のようなもの、順番に世界を廻っているから、バランスがとれているのであって、どこかに留まることはできない。

 留まってほしいという人族の願いは叶えられなかった。


 人族は、ならばその魔素を、吸い取って溜めて置き、必要な時に使えるようにさせてほしいと、頼み込んだ。


『乾電池みたいな?』


 娘を亡くして悲しんでいる親を哀れに思い、オッケー。ご丁寧にそのための装置まで作成。


『ええ……』


 魔素吸引装置部屋に入って、外からスイッチオン。

 一気に神様の体から魔素が抜けて、実験は大成功。

 ほどほど溜まっただろう頃合いを見計らって、もう、スイッチ止めてーと、外の人に言った。魔素が抜けて力が出なかったから。

 すると、外の人が言った。


「あなたには、ずっとそこに居てもらいます」


 -・・・-・・・-・・・-



「あほだー!!」


 心の声、漏れた。盛大に漏れた。


 いつの間にか帰ってきて話に耳を傾けていたルさん・ダさん・様子を見に来ていたミケさん。


「馬鹿だ」

「そうなるに決まっているじゃないか」

「マジ、おバカ」


 皆、同じ意見らしい。


 過保護神の神話は、おバカ神話だった。




 あまり弟子に伝えたくない気持ちも分かるよね、と先輩の神官様たちに同情しつつ、もう、なんだかだるーい気分になったので、その日はそのまま眠った。



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