お仕事はとってもゆっくり。イイネ
やっと仕事に取り掛かるのかと思ったら、まずはお茶をいただいて休憩。
プレーリ神官、泉に手をかざす。見た感じ、変化なし。
真似をしておく。
休憩がてら、外へ。
取ってきたイノシシの肉を大勢の人で切り分けて持っていくのを見学する。お金のやり取りらしきものはない。
民主主義かと思ったら、共産主義らしい。
「今晩は猪鍋ですかね」
「それは楽しみですね。熟成させないといけないので、違う気もしますが」
「腐らないのに、熟成はするんですか」
「腐るとは何ですか?熟成は、いい感じに魔素が混じって柔らかくなってくる状態ですね」
「金貨代わりの報酬が、イノシシの肉だったら、持って帰るのに苦労しそうですね」
「食料分以外は、絶対におことわりですね」
泉に戻り、プレーリ神官、手をかざす。変化なし。
同じように手をかざす。
ひとしずく
一瞬、光が増し、すぐ溶け込むようにおさまる。
「やるじゃないですか」
褒められた。嬉しい。いくつになっても、褒められるのは嬉しい。
「しかし、量は変わりませんね」
「そんなに簡単に水が増えたら、苦労しませんよ」
「そんなものですか」
「そうですよ」
そうなのか。
「護衛の方たち見えませんね」
「大声を出せば駆け付けられる何処かにいると思いますよ」
木の上ハウスを見学させてもらった。簡素、その一言。
基本、土汚れ以外めったにない。
獲物の解体の時に血がついても、自然に還れ、の一言で、オールオッケー。
排泄物も、土に触れたとたん、消滅。衛生的。
風呂は、娯楽と、年寄りの肩こり改善のために存在するのだそうだ。なんとうらやましい。
寒暖の差の少ない気候。
結果、シンプル住宅。
プレーリ神官、泉に手をかざす。
ごくごく淡く光が増す。量に変化なし。
「うまくいきました」
「よかったですね」
真似をしておく。
風呂を用意してくれた。石臼のような、でかい岩のくぼみにお湯を張っただけの簡素な物。かけ湯もなし。でも、幸せ。
「あー」
温まるー。




