「異世界転生キター」と喜んだのに違った
白い、場所。物音のしない空間。
ただ浮かんでいる。
何度もラノベで読んだ。みなまで言うな。
神様、登場するよね? それで、
「異世界に行ってもらいます」
って言われるよね?
「いや、異世界にはいかなくていいし、そもそも貴方は死んでないし、死んだ覚えあります?」
どこからともなく、あきれたような声。
え、ちがうの?
「はい。お願いがあって、お呼びしたのです。貴方のデーター、まあ、人格ですね。それを、コピペさせていただけないかなぁ、と」
へ? コピペ?
「はい、コピペ」
えっと? それなにかの役に立つのです?
「ええ。とても、助かります」
それ後で、何か困ったことになったりしません?
「ないです。この後、こたつで目が覚めて終わり。です」
あーなんだ、やっぱり夢。あ、どうぞどうぞ、なんかお役に立つのでしたら、お使いください。
「いいのですか?」
いいですとも、どうぞ。
「ありがとう、助かります。感謝します。本当にありがとう」
上品そうな女性の声……。
はっ!
とある普通のおばさん。リビングのこたつで目が覚めた。
何か夢を見たような気がする。少しだけいいことをしたような気もする。
でも、はっきりとは思い出せない。
目の前のパソコンはとっくに節電モードが働いて電源オフされている。
もう、日が変わっている。さっさと風呂に入って寝ないと仕事だって休みではないしと、これもいつものように、反省しながら、こたつの電気を消した。
あまりにも、いつものことだったので、この後、こんなことがあったとか、思い出すこともなかった。
よくある夢オチ。
おしまい。
はっ!
違う世界、違う場所、薄暗い山の岩陰で、ある『青年』が目を覚ました。
「え、何ここ。どうなっているの? え、話が違う」
夢じゃなかった。
はじまり、はじまり。
わたくし、とことん漢字が苦手なようです。寝る前に『小学生の漢字ドリル』をやっているのですが、『五年生』から先に進みません。難しい字は検索をかけながら、書いているのですが、神が紳になっているとか「そこ?!」ってところを見逃してしまいます。
誤字報告をしていただけましたら、拝みます。なむなむ。