表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冷たい国の微かな温もり  作者: 名前はまだない
1/1

出会い

最初は漢一人、オトコの娘一人のはずだったんですが…w

まあね、男と女でいんじゃないかな。

ちなみに二人は日本語しか話せない、と言う訳でもありません。

ずっと昔に、この残骸達が動き回っていた時代があった。

それらは空を飛び、水の上を走り、あの星々を旅していたという。

そんな根拠のない、だが不思議と興味唆る、そういった話しを都市伝説とこの国では言うらしい。


「何読んでんの?」

「なんだよラビ、帰ってたのかよ。」

「それで、その紙は?新しそうだけど」

「そうなんだよ!見たことないよこんなパリパリな紙」

「いやパリパリなのはそこらじゅうに、まあいいや。それより内容教えよ。」

「じゃあ一緒に読む?」

「うん!」


ここにあった資料によると、生物も機械も動くにはエネルギーが必要らしい。

生物はそれを食事や光合成、機械は充電ってので得ていたらしい。

だが私はそれらを一切必要としない。


「何こいつずるい」

「え?」

「私達が食料を調達するのにどれだけ苦労してると思って」

「いやそんなの」

「うるさい」

「はいはい」


私の姿形はここの残骸と同じだが、もしや私は都市伝説とされた宇宙人とやらか、もしくは。


「もしくはなんだよこいつ」

「それより姿が残骸と同じって」

「それを言うなら資料ってのもじゃない。こいつの目には何が見えてんのかしらね」

「続き読も?」

「うん」


このメモは日本語だが、他の言語で書いたメモもある。

内容は同じだ。

だが何故私はこうして多数の言語でメモをとれる。

おそらくこれは、初期設定と言うやつだ。


「こいつ日本下手だ」

「と言うより…。」

「なに、あんたまでこいつみたいになったの?」

「違うよルミ」

「まあいいわ。それより初期設定って、やっぱり」

「たぶんね」


私は今まで、自らの力で動いている者を見たことがない。

月や太陽を含むのなら別だが、だがあれは、太陽が二億年に一度のペースで動いているのも…まあこの話しは関係ないので省こう。


「なんかウザいね」

「うん」


確かに見たことはないのだが、私には分かる。

ここには私と同じ何かが存在している。

そして、我々には目的があり、寿命がある。


「目的ねえ」

「それより寿命って、もう何年も生きてるけど僕らは」

「何言ってんの?何年なんて少しじゃない。第一死なないなんてことある訳ないでしょ」

「死なない訳ない、か。」

「なによ」

「べつに」

「それよ目的でしょ。その目的を果たしたら、どうなると思う?」

「さあ」

「さあって、まあ、分かんないのはお互い様よね」

「ならさ、調節聞いちゃお」

「えー、めんどい」

「ねえルミ、これ、メモと一緒に入ってたんだ」

「行こっか」

「うん」

ありがとうございました。

次回もどうぞよろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ