200文字小説集 vol.2 雨の景色(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2018/06/11 台風が近付いている…。 週末に散髪をした。 月曜日は新しいスーツを着て行こう。 そう思っていた。 『関東地方は月曜日に最も注意が必要でしょう…』 天気予報がそう告げていた。 やはり、朝から雨だった。 風も少し強い。 傘を差していても雨が身体中にまとわりついてくる。 下ろし立てのスーツを包み込むように。 駅に着いて雨粒を払う。 玉の様な小さな雨粒が宙を舞う。 キラキラと輝きながら。 雨の景色は思いがけない芸術を運んでくれる。